2017.7.25 更新

交通事故の過失割合は誰が決めるのか?

交通事故の過失割合は誰がどんな流れで決めているのか

交通事故の時の過失割合を最終的に決めているのは誰?

お互いが任意保険に入っている場合、交通事故の過失割合は双方の保険会社が過去の裁判の判例などを元にすすめていきます。最終的には双方の主張のすり合わせの結果、双方が納得した段階で終結するのが一般的です。保険会社が間に入り専門知識と話し合いの結果過失割合を提示してくれますが、最終的に頷くのは当事者になります。一度決まった過失割合にどうしても納得できない場合は裁判に進展することもあり、その場合は裁判官の判断で決まることになります。 また、警察は過失割合の決定に関与することはありません。事故が起きた際に、警察は真っ先に現場に駆けつけ事故の事実を記録してくれますが、どちらにどれだけ責任があるかなどのジャッジを保険会社に伝えることはありません。過失割合の決定は民事上の問題のため、発言に影響力が出る警察は介入できないのです。これを「警察の民事不介入」と言います。そのため「自分の言ってることは正しい。相手が一方的にぶつかってきて、駆けつけた警官も相手が悪いかもね、と言っていたので警察の人に確認をして欲しい。」と言ったところで残念ながら話は進展しません。基本的に過失割合を決めるのは、保険会社介入による当事者同士の話し合いとなります。ただし人身事故の場合には、保険会社が警察が作成した実況見分調書を資料として確認することはあり得ます。

交通事故の過失割合がどんな流れで決まっているのかについて

交通事故が起きてから、過失割合が決まるまでの一般的な流れを説明いたします。交通事故が起きてしまったら、お互いの名前や連絡先を交換しておきます。そして道路上であれば、怪我人の有無に関わらず警察への届け出が義務付けられていますので、事故の記録を取ってもらうために管轄の警察に連絡します。(管轄が分からない場合は110番にかけて事情を説明します。)現場にやってきた警察の聴取を終えたら、自分側・相手側共に自分の任意保険の保険会社に事故の報告をして事故があったことを伝えます。そこでどのように事故が発生したのか、接触に至るまでの経緯や状況を説明し、交換した相手の名前や連絡先を保険会社に伝えることになります。次に自分の保険会社が相手に連絡をとり、そこでもう一度相手サイドからの事故状況を説明してもらい、事故の全容や双方の背景、意見の食い違いなどを把握します。その後は保険会社の担当者が当事者の間に入り、綿密な話合いで過失割合を決めていく流れとなるのです。また、双方の主張に食い違いがある場合などは、専門の調査会社に依頼をして現場を調べることもあります。 双方とも任意保険に加入していれば、お互いの保険会社の担当者同士が本人に代わり話し合いをすすめるため、接触してしまった者同士が直接話し合いをせずに済みます。もちろん、相手側との話し合いの進展具合は保険会社の担当者から逐一受け取ることができます。こちらの要望を伝えてもらったら「お気持ちを伝えました」という一報や、何か変化があった場合も「お相手がすこし意見を変えられてきました」といった連絡を貰えますので、「気づいたら何:何で決まってしまっていた!」という事態は起こりません。このほかにも保険会社が間に入ることで得られるメリットはたくさんあるでしょう。当事者ひとりひとりに専門知識のある担当者が付き、なんでも相談することができるという安心感。そして、担当者に電話が取れる時間を伝えておけば、通常通り仕事に集中することができますから、この場を借りて任意保険に加入しておくことを強くおすすめいたします。

交通事故の過失修正要素は誰が決めているのか?さらに過失割合との決まり方の違いについて

過失割合は基本過失を割り出したあと、双方の話し合いによりさまざまな修正要素にて5%~20%の加算・減算を考慮することになります。 過去の判例をもとに客観的な要素で割り出された過失割合は、「基本過失」と呼ばれます。たとえば、十字路だったのか、T字路だったのか、駐車場だったのか、センターラインや信号、道幅や一時停止標識の有無などの要素がこれに該当します。 これに対し、「ウインカーを出していたよ」「xxキロで運転していたんだ」「クラクションや声を出して危険を知らせた」などの後から立証できない主観的な要素を「修正要素」と呼びます。この修正要素はとても重要です。事故の状況は似通っていても、そうなってしまった経緯や状況はひとそれぞれ違いますよね。ですから実際トラブルにあった際に、当事者が最も言いたくなる部分に関係していると言えるでしょう。この2つの要素によって最終的な過失割合が決まることになります。保険会社や当事者同士の話し合いにおいて、この修正要素を通すには相手が納得する必要があります。ここが一番話し合いで難航する箇所だと言えるでしょう。 過失割合の修正要素はある程度公表されていますので、ある意味テンプレート化しているものもあります。いくつか例を見てみましょう。 加点とは、自分の過失の度合がアップしてしまう修正要素を指しています。車両と車両の接触の場合、「大型車」はほかの車両の視界を遮りやすく、車体まわりの通行人に気づきにくいことから、運転手はそれ相応の注意義務が高いとされ加算要素になります。また、道交法34条2項で定められている右折時の行動に当てはまらない、「早回り右折」や「大回り右折」も加点の対象になってきます。これはほんの一部で、その他多くの加点要素が存在しています。 逆に減算は、自分の過失の割合が下がる要素を表します。例で言えば自分が自転車に乗っていて車両と接触したときに、自分はちゃんと横断歩道を走行していた、相手の車が携帯電話に固執し脇見運転をしていた場合などがこれに当てはまります。また、自分側の自転車に乗っていたのが13歳未満、もしくは老人(おおむね65歳以上)の場合、減算になり得ます。

交通事故の過失割合の根拠(判例タイムズ、青本、赤本など)

交通事故が起きてしまったら、どちらがどれだけ相手にお金を払わなければいけないのか。その基準となるのが責任を○対○で表す過失割合(責任割合とも言う)です。過失割合は、まずは過去の類似した交通事故の裁判記録(弁護士や裁判所がまとめた算定基準)との照らし合わせから行なわれます。保険会社が具体的な参考資料としているのが「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準・別冊判例タイムズ」や「交通事故損害額算定基準(通称:青本)」・「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤本)」などです。ちなみに判例タイムズは 3000円(税込)で書店で注文することもできますし、オンラインで購入することも可能です。 そうして過去の大量のケースから妥当である基本過失を割り出し、その上で事故の背景を加味して修正を行なっていきます。数多くの任意保険会社が存在しますが、過失割合に関しては裁判例という一定の基準があるため、選ぶ会社によって交渉の有利・不利が変化することはありません。

交通事故において保険会社による示談で決まった過失割合に納得できない場合

交通事故において、自分の過失割合が妥当かどうか。典型的な事故の事例のまとめ

過失割合は「自分の過失割合:相手の過失割合」で表されます。どんなケースでどれくらいの責任割合になるのか。いくつか例を挙げてみたいと思います。 【 10:0のケースの例 】:この場合は、自分に100%の過失があり、相手側に一切責任を問えないケースを指しています。たとえば、信号待ちで停車している相手車に後ろから衝突してしまった場合は一方的な接触とみなされ、過失割合は10:0となります。 ほかにも、駐車スペースに無人状態で停めてある相手車に対し、一方的にぶつかってしまったパターンもこれに当てはまります。このようなケースでは相手はその場に居ませんから、どうやっても避けることができないというジャッジになるからですね。 【 9:1のケースの例 】:9:1のケースでは、信号なしで優先道路がある交差点において、目の前の優先道路を直進していた相手車に対し、直進しようとした自車がぶつかってしまった場合などが挙げられます。優先道路の走行中は、脇道のある交差点などで徐行をする必要はないと道路交通法で定められています。そのため優先道路に入る自車が十分に注意を払わなければなりません。 【 7:3のケースの例 】:7:3のケースでは、駐車場の接触でよくあるケースが該当します。自車が駐車スペースから発車した際に、通路を走行していた相手車と接触してしまうとこちらの基本過失になります。誰でも一度はヒヤリとした経験があるのではないでしょうか。考え方としては、駐車場の通路は道路と似たような扱いになり、駐車スペースは道路外の私的な場所と捉えられます。したがって、道路交通法25条に定められる「道路外の場所に出入りする場合には、他の車などの正常な交通を妨害する恐れがあるときは、右左折や横断などをしてはいけない」ことになり、発進しようとした自車の責任が重くなります。 【 6:4のケースの例 】:双方とも同じくらいの過失を負うケースは、出会いがしらの接触によく見られます。たとえば、同じ道幅で信号・優先道路・一時停止標識などのない十字路交差点で自車が直進した際に、左側から同じく直進した相手車と接触した場合。両方とも同じくらいのスピードを出していたのなら、免許を持っていない方からすれば「同じくらい責任があるから五分五分だろう」と思うかもしれません。しかし、道路交通法では左側の車を優先すること(左方優先)が定められているため、自車の左から出てきた相手側の責任割合が10%軽減されることになります。 【 5:5のケースの例 】:5:5では、自動車と自転車の接触例が挙げられます。同じ道幅で信号なしの交差点において、自車が直進、相手の自転車は自車の右手から一方通行を逆走して直進し接触。道幅が変わらない交差点で直進した車と直進した自転車が接触すると、自動車の過失が8割になります。このケースも通常ならば自動車側に8割りの責任が課せられるのですが、「自転車が一方通行違反をしていた」ことが重く受け止められ、自転車側の過失割合が増すことになります。 このように、基本過失は道路交通法や過去の裁判の記録と関連付けられています。

過失割合について過失割合が10対0の事故では保険会社に示談交渉してもらえません。でも紹介しているので参考にしてください。

交通事故が起こったとき、保険会社に提示された過失割合に納得できない時にとるべき行動

保険会社を挟む話し合いの結果、提示された過失割合に納得がいかない場合はどうすればいいのでしょうか。その場合は別の手段で過去の事故の裁判例を探し出したり、あらためて再調査をする必要があります。保険会社が参考にする部分の多くは判例タイムズなどに由来するものですが、素人から見てその結論に本当に反論の余地はないのだろうかを判断するのは至難の業です。そこでおすすめなのは、やはり「弁護士」という第三者の知識人に相談をしてみることです。よりあなたに寄り添って、専門的な判断をして保険会社の見解とは別のアプローチから切り込んでくれるかもしれません。 また、すこしお話しは変わりますが、任意保険会社の契約のひとつに弁護士費用特約という特約があります。もしこの特約に加入しているなら、相手に対して損害賠償請求を行うときなどに発生する弁護士費用や、法律相談時の費用を負担して貰える場合があります。ただし、この弁護士費用特約は保険会社によって中身が異なる場合があり、該当するケースや金額にも差があるようです。果たして自分や家族が加入していないか、自分の状況で弁護士に頼む場合に適応されないか、いくらほど負担してもらえそうかも保険会社に確認を取ってみてはいかがでしょうか。良い方向へ向かうことを祈っています。

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