2017.8.21 更新

後遺障害14級認定で慰謝料金額を相場より増額|正しい計算方法

「後遺障害14級と認定されるための条件が知りたい。自分の症状でも認定される?」
「後遺障害認定されたら受け取れる慰謝料はどのくらい増えるの?」

後遺障害の中でも14級は最も低い等級ですが、認定されるのが非常に難しいと言われています。その理由として、申請書に細かい症状が記載されていなかったり、診断書の不備等といったものがあり、後々トラブルに発展するケースもあります。

そうならないために、事前に後遺障害14級に認定されるためのポイントや、後遺障害14級の条件を、交通事故専門の弁護士に相談しながら進めるのが、正しく認定を受ける事の出来る一番の方法です。

この記事では、後遺障害14級の症状一覧、等級認定されるための注意点や慰謝料の相場など詳しく解説していきます。

後遺障害は一生残るものです。交通事故に強く、後遺障害認定率の高い弁護士に相談し、将来の生活のためにも正しい認定を受けれられるように準備しましょう。

弁護士法人FLATは、後遺障害に関するご相談・交通事故に関するご相談が何度でも無料で行えます。
(24時間365日全国対応・無料相談受付中)

後遺障害等級について|最も低い等級の『14級』とは

交通事故に遭って後遺障害が残った場合、「後遺障害認定」を受けることによって、後遺障害慰謝料や、交通事故に遭わなければ得られたであろう収入に対する補償(逸失利益)などの請求をすることができます。

後遺障害には、その症状や程度に合わせて等級がわかれており、最も低い14級から最も重傷の1級まで14段階あり、受け取れる慰謝料もこの等級によって大きく変わってきます。

ですので、正しい等級認定を受ける事は非常に重要なのです。後遺障害等級認定をする前に、どんな症状が「14級」の認定条件になるのか確認しておきましょう。

後遺障害14級の認定条件が知りたい|後遺障害14級に該当する9つの症状

後遺障害14級は、14級の中でも1号から9号まで、「眼・歯・耳・手足・神経障害・醜状痕」について9段階に分類されています。

後遺障害14級に認定される症状一覧
14級1号 眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
14級2号 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
14級3号 耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
14級4号 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級5号 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級6号 手の親指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
14級7号 手の親指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
14級8号 足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
14級9号 局部に神経症状を残すもの

14級の各号の症状の説明

1)14級1号: 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
まぶたを閉じた際に完全に角膜を覆うことは可能だが、白目が露出している程度をさします。

「まつげはげを残すもの」とは、まつげの生えている周縁の1/2以上にわたってまつげのはげを残すものをいいます。

2)14級2号:三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
「歯科補綴(しかほてつ)を加えたもの」とは、完全に無くしている又は、著しく欠損した歯牙に対する補てつ(人工物で補うこと)をいいます。

3)14級3号:耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
1耳の平均純音聴力レベルが40db以上70db未満の状態をいいます。

軽度難聴から中度難聴の間であり、普通の話声・もしくは大声で話してもらえればなんどか聞き取れる程度です。つまり、ささやき声などは聞こえない状態のことです。

4)14級4号:上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
「上肢の露出面」とは上腕(肩関節以下)から指先までをいいます。
「酷いあとを残すもの」の「酷さ」の明確な基準はありません。

5)14級5号:下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
「下肢の露出面」とは、大腿(股関節以下)から足の背(足の甲)までをいいます。

6)14級6号:手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
片手の指の骨の一部を失っていることがエックス線写真等で確認できる状態をいいます。

7)14級7号:手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
以下のいずれかに該当するものを指します。

  • 遠位指節間関節が強直したもの
    遠位指節間関節とは、指の途中の関節のうち、指の先端に近いほうの関節のことです。これが曲がらなくなった状態をいいます。
  • 屈伸させる筋
    自由に屈伸ができない、又はこれに近い状態にあるものをいいます。

8)14級8号:一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
以下のいずれかに該当するものを指します。

  • 片足の指の末節骨の長さの1/2以上を失ったもの
  • 片足の指を切断したもの、又は遠位指節間関節または近位指節間関節が無くなったもの
  • 中足指節関節又は近位指節間関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されるもの

※末節骨…指の先の爪のついた部分の骨
※遠位指節間関節…指の第一関節
※近位指節間関節…指の第二関節
※中足指節関節…足の指の付け根にある関節

9)14級9号:局部に神経症状を残すもの
医学的に説明可能な神経系統又は精神の障害を残す所見があるものというもので、具体的な数値など明確な基準はありません。ですので、患者さん自身の自覚症状の申告が重要なのです。

以上の9段階のうちの一つでも当てはまる症状があれば、後遺障害14級として認定されます。このように後遺障害14級は、他人が見て「見えにくい」症状も含まれており、中でも14級9号の症状は、14級の中でも認定されることが多い症状の1つです。

しかし、医学的に判別が難しいことからきちんと主治医に申請書を作成してもらわなければ、認定がおりず後々トラブルになるケースあります。

症状が見つけにくい14級9号の後遺障害とは

前述したとおり、14級9号の後遺障害は、14級の中でも最も認定される確率が高い後遺障害の1つで、神経症状が事故に起因するものであることを医学的に説明できれば認定してもらえますが、明確な基準や規定がないのが現状です。

14級9号で認定される症状として多いケースが、「むちうち」と「高次脳機能障害」です。

後遺障害14級9号_むちうち

むちうちが後遺障害に認定される場合の多くは、この14級9号です。

具体的な症状としては、首の痛み(頚部痛)頭部や首のしびれ・肩から手にかけて(上肢)のしびれ・腰痛・頭痛・めまい・耳鳴り・難聴・吐き気・嘔吐などがあります。

交通事故にあってから、以前と比べて何かおかしい・・と感じたら自分だけで判断はせず必ず医師に相談してください。交通事故後の体調の変化は、少なからず事故が影響している可能性があるためです。

後遺障害14級9号_高次脳機能障害

高次脳機能障害は軽度、中度の場合、画像診断(画像所見)で明確になるケースが少なく、本人も自覚できないことが多く見逃してしまうことがあります。そのため、事故後の変化や違和感に注意し、少しでも体調などの異変の疑いがあれば早めに病院で診断してもらいましょう。

症状が複数ある場合は「併合」され等級が決まる

後遺障害は必ず1つだけの症状とは限らなく、手と目・頭と足など複数箇所に至るケースがあります。その場合は、それぞれの障害ごとの等級をあわせて、最終的な等級が認定されることになります。これを、「併合」といいます。

必ずしも、複数の後遺障害を「併合」出来るわけでなく、特に14級内の症状が複数ある場合だと等級は変わらない事もあります。

複数の症状に自覚がある場合は、必ず担当の医師に伝えましょう。また、その場合の後遺障害診断書作成は、きちんと専門知識をもった方に任せたほうが正しい等級認定を受ける事が出来ます。

交通事故に強く、後遺障害等級の認定率の高い弁護士に一度無料相談してみてください。
等級認定のアドバイスは勿論、過去の事例を元に適切な対応をしてくれます。

後遺障害14級の慰謝料の相場が知りたい~弁護士基準だと2倍増額

後遺障害が認定されれば、通常かかる入通院慰謝料のほかに、後遺障害に対する後遺障害慰謝料の請求を行う事が出来ます。慰謝料金額を決定するには自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)の3つの計算方法があります。

自賠責保険は、法律で加入が決められている保険で、最低限の補償を受けられます。
自賠責保険基準での、後遺障害14級の慰謝料は「32万円」と決まっています。これは、他の基準と比べても最も低い金額です。

任意保険基準というのは、保険会社ごとに決められている基準です。
各保険会社は、この基準を公表していないため会社によって計算式が異なりますが、
一般的に、前述した自賠責基準よりも、慰謝料の相場は同額か、もしくは少し高いくらいの金額となります。

弁護士基準は、弁護士の基準で出す計算方法で、過去の判例などの実績により決まります。
この弁護士基準で計算する慰謝料金額が最も高額で、後遺障害14級が認定された方が受け取れる、最高額の金額となります。

後遺障害の14級 慰謝料相場
等級 弁護士基準 任意保険基準 差額
14級 110万円 40万円 70万円

見て頂いたらわかるように、同じ事例でも保険会社に任せて慰謝料をもらう場合と、
弁護士に依頼して慰謝料をもらう場合とでは、こんなに差額が出ることがわかります。

後遺障害14級の慰謝料を弁護士基準でもらうには?

後遺障害14級と認定された方が、弁護士基準で計算した慰謝料を受け取るには
弁護士に示談交渉を依頼する必要があります。

弁護士というと、かなりハードルが高い印象がありますが、交通事故において弁護士に依頼する事は一般的です。
任意保険に「弁護士費用特約」をつけていれば、保険会社が弁護士費用を負担してくれます。

相談だけなら何度でも無料なので、一度交通事故専門の弁護士に相談してみてください。

逸失利益の正しい計算方法

交通事故により後遺障害が残った場合には、相手に逸失利益を請求できる場合があります。
逸失利益とは後遺障害が残り働けなくなったことによって、得られるはずであった収入が将来的に減少した損害をいいます。逸失利益は次の計算方法で算出されます。

基礎収入 × 後遺障害による労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

・基礎収入とは
事故前の収入をベースとした被害者に後遺障害がなければ、将来的に得るはずであった年収
・労働能力喪失率とは
後遺障害によって失われた労働能力の割合
・労働能力喪失期間とは
後遺障害によって年収が低下する期間(症状固定日から67歳まで)
・ライプニッツ係数とは
逸失利益を一括で受け取るにあたって、現在価値に修正するための係数

年齢や収入状況などによって逸失利益は大きく変わるのでしっかりと確認しておきましょう。

後遺障害認定されるための5つのポイント

後遺障害と認められるためには、5つのポイントを満たしている必要があります。

1.事故の状況と、「被害者が医師に伝える症状」と程度が一致している
2.事故直後から、医療機関への定期的な通院治療を続けている
3.事故直後から、症状が続いており、症状に一貫性がある
4.症状が重度と認められ、日常生活で慢性的に症状が出ている
5.症状にズレや矛盾がない第三者が確認できる画像診断結果や検査結果などがある

これらの5つの条件を満たし、後遺障害と認められるものがあれば、後遺障害14級に認定してもらうことができます。

後遺障害認定のための手続きの流れ

後遺障害認定してもらうための手続きの方法として以下の2つがあげられます。
 

  
 症状固定と医師に診断されてから、後遺障害診断書作成
        ↓
   後遺障害等級の申請手続きをする
    ↓        ↓
  ①事前認定   ②被害者請求

①事前認定とは:
事前認定とは加害者側の任意保険会社に一括して後遺障害等級の確認手続きを行ってもらう方法です。
被害者にとっては、必要な資料の収集などすべて行ってもらえるので手間が省けるというメリットがあります。
②被害者請求とは:
被害者請求とは被害者が自分で行為障害認定手続きを行う方法です。被害者請求は自分で証拠を集めるので、有利な認定結果にしやすいというメリットがあります。しかし、被害者請求を行う場合、被害者が多くの書類を集めなければならず、費用負担もかかってしまいます。
  
 被害者請求に必要な書類
1:交通事故証明書:事故が発生したことの証明書
2:通院した病院の経過診断書
3:通院した病院から診療報酬明細書
4:後遺障害診断書
5:レントゲン画像、MRI画像:痛みは、客観的な画像所見で裏付けられているのかなど

手続きで注意すべき点

事前認定では保険会社が一切の申請手続きを行うため、被害者の負担は非常に少ないです。
しかし、相手の保険会社に依頼した場合、実際の症状よりも低い等級となってしまう可能性があります。

また被害者請求は自分で立証活動が行えますが、書類を集めたり情報収集をしたりと非常に手間がかかってしまいます。

以上の点から被害者に有利な条件で後遺障害認定を受けたい場合には、弁護士への相談をしてみることをおすすめします。

後遺障害の等級を変更することは可能?

そもそも、損害保険料率算出機構によって一度等級が認定された後に、等級を変更することは可能なのでしょうか。

実は、損害保険率算出機構がした等級認定に対しては、異議申立てをすることができます。そして、異議申立てを行う際には、後遺障害認定の結果において、その等級の認定や不認定の理由として記載されている部分への反論がメインとなります。

例えば、認定結果の理由や結論のどこに問題があるのかを指摘して、等級をどのように変更して欲しいのかを明らかにし、さらに自分の請求が正しいと言える根拠を記載します。

しかも、この異議申立ての手続きは何度でも行うことが可能です。異議申立てによっても等級が変更されなかった場合には、「自賠責紛争処理機構(一般財団法人 自賠責保険・共済紛争処理機構)」という機関に対して正しい等級についての判断を求めることができます。

自賠責紛争処理機構は、弁護士や医師などで構成されている「紛争処理委員会」が事案を審査して、調停の形で審査結果を出してくれます。ただし、この自賠責紛争処理機構に対する申立ては、一回しかできません。

自賠責紛争処理機構に対する申立てによっても納得ができないとなると、裁判によって後遺障害を決定してもらうことになります。

実は、後遺障害の等級について争いがある事案では、裁判所は損害保険率算出機構や自賠責紛争処理機構などの決定に縛られず、独自に後遺障害の等級を認定することが可能なのです。

ただし、裁判所でも「同じ事案」について、「同じ資料」に基づいて判断するわけなので、損害保険率算出機構や自賠責紛争処理機構の判断を大幅に外れた判断がなされることは少ないでしょう。

なお、自賠責紛争処理機構への申立て手続きを経ることなく、いきなり裁判を起こして後遺障害の等級を争うという選択も可能です。

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