2017.12.12 更新

もしも子供が飛び出し事故に遭ってしまったら...示談の決め手は過失割合!

子供が事故を起こしてしまった...!子供が負ったダメージへの対処法とは

子供が事故を起こしてしまった...!子供が負ったダメージへの対処法とは

子供が飛び出し事故を起こしてしまった場合、親御さんが一番に懸念されるのは子供の「精神的なショック」と「後遺障害」だと思います。

負ってしまった怪我の治療は、もちろん医師の指示通りに進める必要がありますが、それと同じくらい、子供の精神状態にも気を配ってあげてください。
交通事故に遭ってしまったら、大人でもショックが大きいものです。またいつ自動車や自転車と衝突したら...と考えると、事故当時の衝撃がずっと忘れられず、しばらくは怖くて外を歩けないという人もいます。それが小さな子供であればなおさらのことです。

お子さんは口では言わなくても、事故のショックで深く傷ついています。
車とぶつかったことだけではなく「自分のせいで事故が起こってしまった」という罪悪感を一人で抱え込んでしまうことも少なくありません。
できればしばらく夜寝るときは一人にせずに、保護者の方が隣で寝てあげましょう。

同時に、受傷した箇所に後遺障害が無いかどうかをしっかりと確認しましょう。
子供は自分の体の状態をうまく言い表せないことが多いので、大人がしっかりと可動範囲や動き、皮膚の状態が元通りになっているのかを、観察してみてください。
少しでも違和感がある場合は、医師にその旨を伝え、詳しく診察してもらいましょう。

治療費の負担について

治療費の負担について

子供が飛び出した場合の事故であっても、原則として相手の自動車が加入していた保険会社が、直接病院や薬局に治療費や薬代を支払います。

事故後、保険会社から連絡が来た段階で通院している(あるいは通院していた)病院名を言えば、保険会社がその病院と連絡を取ってくれるので治療費を自己負担する必要はありません。保険会社からの連絡に時間がかかっている場合や休日で対応してもらえなかった場合も、交通事故であることを窓口で伝えれば、支払を保留にしてもらえる可能性もあります。万が一自腹で治療費などを支払ったとしても、後日全額、保険会社から返金されますので、ご安心下さい。

ただし、お子さんの過失割合が大きい場合は、保険会社が治療費を支払ってくれない可能性があり、その際は一旦自己負担しなければなりません。また、相手が任意保険に加入していなかった場合も、治療費を立て替える必要があります。

お子さんの怪我の程度が重い場合や、通院が長期にわたる場合は、健康保険を使って通院して欲しいと保険会社から打診されることがあります。

健康保険を使って通院して欲しいと保険会社から打診されることがあります

被害事故の治療のために自分の健康保険を使うことに抵抗があるかもしれませんが、健康保険を使うことで治療費の単価が低く抑えられますし(※受ける治療内容は変わりません)後々受け取る慰謝料が増える可能性もあります。

特にお子さんにも過失が生じる事故の場合は、治療費を抑えることで慰謝料が増額しますので、健康保険を使うのが得策です。
自分の健康保険を使った場合も、後日相手方の保険会社が治療費を全額支払いますので、健康保険組合に迷惑をかけることもありません。

加害者側との今後の対応は?

子供が事故の当事者である場合、子供の親権者が代わりに保険会社との交渉に臨みます。
具体的な示談交渉の流れは下記です。

1.保険会社から挨拶の電話
2.必要書類が送付されてくるor担当者と自宅や指定した(された)場所で面談する
3.書類に必要事項を記入し、返送する【この期間中は必要に応じて通院治療を続けておく】
4.治療完了
5.保険会社から示談内容の提示→納得すれば示談書に捺印
6.慰謝料などが支払われる

原則として、被害者サイドに不満が無ければ以上のような流れで、示談交渉が進んでいきます。
相手の保険会社が通販系の保険会社や都市部の保険会社の場合は、すべて電話と郵送で手続きがおこなわれることもありますが、代理店系保険会社の場合は、必要とあれば担当者と直接、面談をすることができます。

交渉の上手な進め方のポイントは「担当者を味方につけること」です。
「保険会社は保険金を払い渋る」という噂を聞くことがあるかもしれませんが、ほとんどの担当者は被害者の立場に立って、被害者により有利な内容で示談ができるように考えてくれます(※例外もあります)。ですから、子供の事故だからと言って、感情をあらわに出さず、落ち着いて冷静な大人の対応を心がけてみてください。
すると担当者も「この被害者さんは困っているから、なんとか力になってあげよう」という気持ちが生まれてくるはずです。

子供が交通事故に巻き込まれたら弁護士法人ステラに無料相談

可能であれば、電話ではなく面談での交渉をおすすめします。
必要書類の書き方や今後の流れなど、より詳しい説明を聞くことができますので、スムーズに交渉が進むはずです。

もし、「非常識な態度を取ったり、交渉を放置する」ような「不良担当者」に当たってしまった場合は、その人の上司にあたる人物や本社のお客様相談室などに直接電話をして、担当を変えてもらいましょう!

弁護士依頼のメリット

交通事故における弁護士依頼のメリット

子供の飛び出し事故の示談交渉を弁護士に依頼するメリットは「受け取る賠償金の総額が増える可能性がある」ことと「子供とその家族の精神的負担の軽減」です。

子供が飛び出して事故が起こってしまった場合、お子さんの怪我だけでなく、相手の車の修理費用などを一部負担しなければならない可能性があります。
過失割合によっては、治療費や慰謝料も減額されてしまいますが、事故に強い弁護士に依頼することで、有利な内容で示談を進めることが可能です。

そして何より、金銭的メリットよりも大きいのが「精神的メリット」です。
お子さんが軽症であれば、ご家族で過失割合の示談交渉も可能かもしれませんが、もしも重傷を負ってしまった場合は付き添いや看病で、肉体的にも精神的にも負担がかかります。
示談交渉を弁護士に依頼することで、保険会社との面倒な交渉を全て一任できますので、お子さんの心と体のケアに専念できるはずです。

子供の飛び出し事故での過失割合の考え方

子供の飛び出し事故での過失割合の考え方

子供が善悪を判断できない年齢の場合は、子供自身は過失を問われませんが、子供の保護者がその監督責任を問われます。これを「事理弁識能力」と言って、簡単に言えば物事の善悪が判断できる能力が備わっているかどうかが、焦点となる能力のことです。子供に事理弁識能力があると認められれば、事故状況によっては「子供自身に過失あり」と、判断されます。事理弁識能力がないと判断されれば、子供の過失は問われません。しかし、子供を監督する義務がある親権者が賠償責任を負うことになります。事理弁識能力は過去の判例から、7,8歳辺りで備わっていると判断されることが多くなっています。

ただし、仮に事理弁識能力が備わっていても、おおむね15歳までは養育している親権者が法律上の賠償責任を負うことになります。

つまり、15歳未満の子供の事故の場合は、事理弁識能力の有無に関わらず、親が損害賠償をしなければならないのです。
その際の過失割合は、判例タイムズに準拠しています。
基本的には子供が起こした事故である場合、通常の事故よりも「5%から10%」ほど過失割合が低くなります。しかし事故原因が「飛び出し」をしたことであれば、過失割合が10%加算されることもあるのでご注意ください。
ここで、過失割合が10%加算される事故の具体例を1つご紹介しておきます。

事故状況

横断禁止の道幅15M以上の車通りの多い道路を、8歳の子供がいきなり飛び出して、直進中の乗用車と接触。

この道路で歩行者と自動車が事故を起こした場合の過失割合は「歩行者20%:自動車80%」です。
この基本割合に、細かい事故状況を加味して増減される「修正要素」というものを適用して実際の過失割合は決められます。
この事故状況で適用される修正要素は3点です。

・横断禁止の規制があった→歩行者に+10%
・直前直後横断(車が歩行者を避けがたい状況にあった)→歩行者に+10%
・歩行者が児童である→歩行者に-10%

つまり、基本の過失割合20:80にこれらの修正要素を加えた「30:70」がこの事故の過失割合となります。
子供が飛び出して事故を起こした場合「横断禁止道路か否か」や「予測不能な直前の飛び出し」などの道路状況・事故状況により、それぞれ最大10%ずつ過失割合が大きくなります。
ただし、小学生の子供の場合は5%、未就学児は10%、過失割合から差し引くことができますので、その点は忘れずに適用してもらいましょう。

事理弁識能力のある子供の過失割合

歩行者と自動車の交通事故において「事理弁識能力」があるとされている、子供の過失割合は年齢によって、子供であることを考慮される場合と、されない場合があります。
判例タイムズでは、歩行者が子供だった場合さらに「幼児」と「児童」に分けています。

幼児は6歳未満の子供、児童は6歳以上13歳未満の子供を指します。
事故を起こした当事者が幼児や児童に該当する場合は、過失割合が5%~20%程度、有利に修正されます。
それ以上の年齢の子供の過失割合は修正されず、大人と同じ過失割合が適用されます。

事理弁識能力のない子供の過失は絶対に0?

事理弁識能力のない子供の交通事故に関する過失

原則として「事理弁識能力がない」とされた子供の過失割合は「0(ゼロ)」と言われていますが、実際は子供の監督責任者がその過失割合を負うことになります。
まだ物事の区別が難しい子供に責任はなくても、「ちゃんと見守っていなかった親が悪い」という考え方です。

実務上では事理弁識能力がない子供が道路を飛び出して事故を起こした場合、判例タイムズに掲載されている過失割合を元に、双方の過失割合を交渉しながら決めていきます。
事理弁識能力がないからと言って、親が賠償責任を逃れることはできません。

「身分上、生活上一体性」のある関係とは?

事理弁識能力がない子供や、15歳未満の子供(※年齢はケースバイケースで子供の発達状態や事故の状況によって上下します)が、交通事故を起こして相手から損害賠償請求を起こされた場合、親権者がその監督責任を問われ、相手への賠償義務が発生します。

事理弁識能力がない子供だけでなく、事理弁識能力が備わったとみなされる7歳以上15歳未満(※子供の発達度合いによって異なります)の子供が起こした事故でも、同様です。
監督責任を問われるのは「父母」であり「身分上、生活上一体性」が認められる場合です。
具体的に言うと子供と「同居している」のであれば、親が監督責任を負うことになります。

子供とドライバーの証言が食い違うときは?

交通事故に関する子供とドライバーの証言

子供と自動車が事故を起こした場合、往々にして起こり得るのが「運転手と子供の証言の食い違い」です。
そもそも、交通事故の事故状況は「大人同士」でも大きく食い違うことが珍しくありません。

信号がある交差点で事故が起きたのに双方が「私は青信号でした!」と言っているなんてことは日常茶飯事。
だから、子供と運転者の証言が食い違うのもとてもよくあることです。
自動車側にドライブレコーダーさえあればすぐに真実が分かるのですが、そうでなければ当事者の証言から真実を導き出すのは、難しいものです。「道路状況」や「車の損傷部分及び損傷具合」そして「目撃者の証言」などから、正しい事故状況を導き出します。

保険会社が主導となって事故状況を明らかにするために、第三者の調査会社に依頼して目撃者を探したり、現場を調査したりして、事故状況を明らかにすることもあります。
事故状況が大きく食い違っているために、過失割合が大きく変わってしまう場合は、調査会社を使った調査を保険会社に依頼してみると良いでしょう。

事故時の道路状況で異なる過失割合

交通事故の過失割合は、道路形態や事故の時間、車や自転車の走行スピードなどによっても大きく変わります。

ここでは、代表的な子供の飛び出しと接触した自動車の事故の過失割合をご紹介します。
*「歩行者は8歳の子供」と仮定します。

横断歩道のある道路で、自動車が青信号で走行中、歩行者側の信号は赤信号にもかかわらず子供が飛び出した場合

→子供60%:自動車40%

まず基本割合が、歩行者70%:自動車30%です。はじめに、歩行者が児童のため10%過失割合がマイナスされます。
歩行者と自動車の接触事故の過失割合は一般的に歩行者が優先される過失割合であることの方が多いのですが、さすがに信号無視をしたとなると歩行者の過失割合の方が高くなってしまいます。

家の敷地から道路に子供が飛び出した場合

→子供25%:自動車%75%

交差点以外の道で、歩行者が道路を横断した際の基本過失割合は、歩行者20%:自動車80%です。そこに、自宅やマンションの敷地から道路に勢いよく飛び出してしまったという部分の修正で+10%、歩行者が児童なので-5%となり、差し引きして子供の過失割合は25%になります。
夜間の場合は子供に+5%、幹線道路の場合も+5%、住宅街の場合は-10%修正されます。

これらの過失割合はあくまでも、判例タイムズに掲載されている一例なので、実際の示談交渉の中で上下することはあります。
ただし、実務上この過失割合から大幅にかけ離れた内容で示談することはごくまれです。

まとめ

子供が交通事故に巻き込まれたら親は弁護士法人ステラに無料相談

大切な子供が飛び出して事故が起こってしまったら…親は誰だってパニックになります。
考えたくもないことかも知れませんが、事故というのは必ず相手方がいるものです。
事故の当事者であるお子さんも、傷ついているのは目に見えるところだけではありません。

だからこそ、親御さんが一度深呼吸をして、冷静にこの記事を読んでいただけたらと思います。
ご自身の力だけで、解決する必要はありません。あなたの不安を少しでも取り除いてくれる弁護士先生もいますので、まずは気軽に相談してみるのも良いかも知れませんよ。

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