2018.7.2 更新

交通事故の入通院慰謝料はいくら?3つの基準の計算方法と増額のコツ

入通院慰謝料って何?
入通院慰謝料っていくらもらえるの?

交通事故にあってしまった場合に受け取る慰謝料のうち、その大半が「入通院慰謝料」といわれるものです。

実際に受け取れる入通院慰謝料の金額は人によって異なりますが、適切な知識を持つことによって、より高額な入通院慰謝料を受け取ることができます

この記事では「いくらもらえるのか」「どうしたら高額な入通院慰謝料がもらえるのか」など、入通院慰謝料の相場や計算方法について解説していきます。

  • 入通院慰謝料とは何かがわかる
  • 入通院慰謝料の計算方法と相場がわかる
  • より高額な入通院慰謝料を受け取る方法がわかる
  • 入通院慰謝料で被害者が気を付けるべき2つの注意点がわかる
この記事でわかること

入通院慰謝料って何?慰謝料の3つの種類と概要

入通院慰謝料とは

入通院慰謝料って何ですか?
入通院慰謝料とは、「交通事故でケガをしたことで、入院や通院をしたこと」に対する慰謝料のことです。

入通院慰謝料は、慰謝料のうち、交通事故で怪我をして入院や通院をした際に支払われるものです。

ケガの程度にかかわらず、どれだけの期間、入院・通院したかによって金額が決まるので入通院慰謝料と呼びます。

入通院の期間や日数が長くなるほど、入通院慰謝料の金額は高くなります

慰謝料の3つの種類

交通事故の3つの慰謝料
入通院慰謝料 ケガの治療での入院や通院に対して支払われる
後遺障害慰謝料 完治せず後遺症が残った場合に支払われる
死亡慰謝料 死亡事故の場合、亡くなった本人と遺族に対して支払われる
「入院や通院をしたこと」に対するお金というのは、「治療費」や「通院交通費」とは違うのですか?
はい。治療費や通院交通費が「実際にかかったお金」であるのに対して、慰謝料は「精神的な苦痛に対して支払われるお金」なので、別物です。
慰謝料は「損害賠償金」つまり示談金の一部に含まれています。

入通院期間の目安は?交通事故の治療期間と慰謝料の関係

一般的な入通院期間の目安に要注意

入通院慰謝料の金額は、入院・通院期間の長さが関係しているとのことですが、だいたいどのくらいの期間、入院・通院するんですか?

交通事故による一般的な治療期間の目安は、

  • ・打撲の場合…1か月
  • ・むちうちの場合…3か月
  • ・骨折の場合…6か月

と考えられています。

ただし、この治療期間の目安は保険会社が考えているもので、治療の打ち切りの目安とされています。

治療期間の目安を考慮して完治する前に入院・通院をやめてしまった場合、適当な治療が受けられないだけでなく、受け取る慰謝料の金額も減ってしまいます

治療期間を決定するのは、治療に関与した担当医師の合理的な判断であって、保険会社ではありません。

入院・通院期間の目安は保険会社が定めていますが、大切なのは目安にとらわれず完治、または症状固定するまでしっかりと通院することです。

手術をした場合は?入通院期間以外の慰謝料増額の要素

重傷か軽傷かどうかは慰謝料の金額には関係ないんですか?重傷の方が精神的苦痛が大きい気もしますが…
やはり原則としては入院・通院の期間や日数をもとに計算されますが、弁護士に依頼した場合、例外があるようです。

入通院慰謝料は、基本的に重傷か軽傷かにかかわらず、入院や通院した期間や日数をもとに計算されますが、手術をした場合は慰謝料が増額されることがあります

具体的には、「生死が危ない場合、麻酔なしで苦痛を被ったとき、手術を繰返したときなどは、入院期間の長短にかかわらず別途増額を考慮する」とされています。

こうした入通院期間以外の慰謝料増額の要素は、弁護士が使用している「赤い本」と呼ばれる「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」によって定められています。

そのため、手術によって慰謝料が増額するのは、弁護士に依頼した場合になります。

交通事故で過失割合について疑問があるかたは弁護士法人天音法律事務所に無料相談

いくらもらえる?入通院慰謝料の金額の計算方法と相場

入院・通院の期間と慰謝料の金額の関係は分かりました。
では、結局のところ慰謝料はどのくらいもらえるのでしょう。
入通院慰謝料の金額の相場は、慰謝料の「3つの基準」のうち、どの基準にあてはまるかによって異なります

慰謝料の「3つの基準」

3つの慰謝料基準
慰謝料の金額を計算する際には「3つの基準」が存在し、どの基準が適用されるかにより慰謝料の金額が異なります

慰謝料の3つの基準 基準が適用される条件
自賠責基準 相手が任意保険に加入していない
任意保険基準 相手が任意保険に加入している
弁護士基準(裁判基準) 被害者が弁護士に依頼した場合

たとえば、事故の加害者が「任意保険」に加入していた場合、任意保険基準額が適用されます。

そして、その任意保険基準と入通院期間をもとに算出された金額が慰謝料として支払われる、ということです。

ではその基準ごとに、入通院慰謝料がいくらになるのかみていきましょう。

自賠責基準の計算方法と相場

自賠責保険とは?

自賠責保険は、車両を運転する際には必ず加入が義務付けられている強制保険です。

自賠責基準は、国から補償される最低限の金額のため、3つの基準の中で最も慰謝料の金額が低い基準になります。

加害者の方が任意保険に加入していない場合は強制保険のこちらが適用されます。

自賠責基準での計算方法

自賠責基準額での入通院慰謝料は「実治療日数」を基準としており、1日あたり4,200円の慰謝料がでます

  • ・初診から治療終了までの期間
  • ・入院日数+実際の通院日数の2倍の合計

上記2つの「少ない方」に日額の4,200円をかけて算出します。

    <自賠責基準の入通院慰謝料の算定式>

    (例)30日間の入院し、その後15回通院、かつ初診~治療終了が90日間であった場合

    計算式)
    ・初診から治療終了までの期間:90日間
    ・実際の治療日数:入院30日間+通院15日間×2=60日間

    上記2つのうち「少ないほう」が適用されるので、

    4,200円×60=252,000円 となります。

任意保険基準の計算方法と相場

任意保険とは?

任意保険は、自賠責保険でまかないきれない部分を補う役割を果たしている保険です。

加害者の方が任意保険に加入している場合はこの任意保険基準額が適用されます。

任意保険基準での計算方法

1日あたりの金額は保険会社ごとに違いますが、自賠責基準よりも受け取れる慰謝料の金額は大きくなります

今回は東京海上日動火災保険での事例を参考にしております。

    <任意保険基準の入通院慰謝料の算定式>
    (例)30日間の入院し、その後15回通院、かつ初診~治療終了が90日間であった場合

    計算式)
    8,400円×30=252,000円
    4,200×30×0.75=94,500円

    252,000+94,500=346,500円 となります。
    (東京海上日動火災保険㈱ 保険:人身傷害条項損害額基準より)

弁護士基準(裁判基準)の計算方法と相場

弁護士基準(裁判基準)とは?

弁護士基準とは、裁判での過去の判例を元に、そのケースでの最高額の慰謝料を受け取ることができる基準です。

他2つの基準が加害者側の加入している保険に左右されるのに対し、弁護士基準は、被害者の方が弁護士に依頼することで適用されます

弁護士基準での計算方法

1日あたり、いくらになるかなども判例によって決められるため9,000円〜12,000円ほど幅があります

今回は1日あたり10,000円で計算します。

    <弁護士基準の入通院慰謝料の算定式>
    (例)30日間の入院し、その後15回通院、かつ初診~治療終了が90日間であった場合

    計算式)
    10,000×60=600,000 となります。

入通院慰謝料はどのくらい変わる?3つの基準を比較

「3つの基準」で算出した入通院慰謝料について比較してみましょう。
入通院慰謝料の比較
自賠責基準 252,000円
任意保険基準 346,500円
弁護士基準 600,000円
驚きました。同じ入院・通院期間でも、受け取れる慰謝料の額は、適用される基準によってこんなに変わるんですね。
被害者が弁護士に依頼することで弁護士基準での慰謝料を受け取れます
受け取れる慰謝料の金額がどのくらい変わるのか、まずは無料相談で問い合わせてみましょう。
交通事故で過失割合について疑問があるかたは弁護士法人天音法律事務所に無料相談

入通院慰謝料を受け取るためには?気を付けるべき注意点2つ

入通院慰謝料を受け取るにあたって、気を付けるべき点などがあったら教えてください。
  • 必ず診断書を警察に提出する
  • 完治するまで入院・通院をやめてはいけない

必ず診断書を警察に提出する

交通事故の治療診断書

入通院慰謝料を受け取るためには、まず人身事故であることを警察に認識してもらうことが必要です

そのために、交通事故にあってしまったら、早めに医療機関へ行き、診察をうけた後、診断書を発行してもらいましょう。

医療機関を受診せずに、警察に物損事故として対応されてしまうと、適切に慰謝料を受け取ることができません。

完治・症状固定するまで入院・通院をやめてはいけない

入通院慰謝料は、実際にした入院・通院の期間や日数に応じて支払われるものです。

完治していないうち、症状固定しないうちに入院・通院をやめてしまうと、本来請求できたはずの金額を請求できなくなる可能性があります

弁護士に相談すると、他にも適切な金額の慰謝料を受け取るためのアドバイスをしっかりともらえます。

入通院慰謝料で損しない!弁護士に相談するメリット

弁護士に依頼したらわからないことも色々教えてもらえますね。
でも費用って高いんじゃ?
弁護士特約を使えば実質無料で弁護士に依頼することができますよ。

弁護士費用特約なら弁護士費用が実質無料

弁護士費用特約に加入している方は、保険会社が300万円まで弁護士費用を負担してくれるので、自己負担は0で済むことがほとんどです。

費用を気にする必要がないのであれば、早い段階から弁護士に依頼することで、たくさんのメリットがあります。

弁護士に依頼するメリット
  • 弁護士基準が適用されるので慰謝料の増額ができる
  • 入院・通院の期間や回数について適切なアドバイスがもらえる
  • ストレスになる示談交渉を代行してくれる
  • 後遺障害が残った場合でも、等級認定がされやすい
  • 弁護士費用で赤字になる事なく示談交渉が可能
よかった!これで安心です!
弁護士費用特約に加入していない方も、弁護士に依頼することで受け取れる慰謝料が増額するので、損はしないでしょう。
まずは無料相談してみましょう。
  • 入通院慰謝料とは、ケガをして入通院したことに対する慰謝料のことである
  • 入通院慰謝料の金額は入通院の期間や日数によって決まる
  • 弁護士基準が適用されると最も高額な慰謝料を受け取れる
  • 入通院期間の目安にかかわらず完治するまで治療を続けることが大切
この記事のまとめ

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