2017.10.2 更新

追突事故で示談に……子供の慰謝料相場はどれくらい?

「被害者が子供だと金額はどうなる?」
「子供に後遺症が残ってしまった場合はどうなるの?」

交通事故の被害者は必ずしも大人ばかりではありません。もし子供が被害者となってしまった場合、子供の慰謝料は大人と比べて損害賠償の項目や金額などで異なる部分があるのでしょうか?
ここでは、自動車の追突事故で被害にあった子供に対する慰謝料について、通院治療で済む場合と入院しなくてはならない場合の違いを見てみましょう。また、子供の場合は後遺症が残ることも多いため、そのようなケースについても考えてみましょう。

交通事故に強い弁護士に無料相談する

子供と大人ではどのくらい追突事故の慰謝料が違う?

基本的には子供と大人で追突事故の慰謝料基準が異なるわけではありません。ただ、増額される要素となるのは「一家の大黒柱」が死亡した場合です。死亡による慰謝料の金額は、「自賠責基準」では350万円です(被害者本人について)。

ただ、これについては一家の収入を支えていたかどうかなどの事情が考慮されていませんので大人も子供も同じです。これが「弁護士基準」になるとかなり金額は跳ね上がり、一家の大黒柱であれば2,800万円になっています。

また配偶者では2,500万円、その他(子供など)は2,000万円から2,500万円に設定されていることも示談の前提として知っておくとよいでしょう。

弁護士に電話で無料相談

追突事故の被害を受けた子供の慰謝料はどのように決まる?

子供の追突事故とはいっても、慰謝料自体の項目および計算方法は大人の場合と同様です。そもそも慰謝料の性質とは「交通事故など他人の不法行為によって被った精神的な苦痛を和らげたり、取り除いたりするための金銭的な補償のこと」です。

交通事故の場合、慰謝料は「傷害慰謝料」と「後遺障害慰謝料」があります。
傷害慰謝料については、交通事故そのものの痛みなどの苦痛、病院に入院、通院しなくてはならなくなった苦痛を金銭として評価しそれを和らげるものです。

後遺障害慰謝料については、一定の期間治療を継続したが、症状がそれ以上改善する兆しがみられない(いわゆる「症状固定」)状態になった後にも後遺障害が残ってしまった場合にその苦痛を金銭的に評価して支払われるものです(後遺障害等級という後遺障害の状態に応じた金額の基準があり、それに認定された場合のみ)。

入通院の慰謝料を算定する基準は3種類あります。
最初に、「弁護士基準」です。弁護士基準については日弁連交通事故相談センター『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準』というものが発行されており、通院期間ごとの基準が定められています。

次に「自賠責基準」です。自賠責基準は、「実通院日数×2」と「通院期間」を比べてどちらか短いほう×4,200円の算定基準により算出される額を通院慰謝料額とするという決まりになっています。

最後に「保険会社基準」です。保険会社基準は、実際に慰謝料を負担する加害者側の任意保険会社が定めた基準ですが、これは一般には公表されていません。
ただ、この相場は弁護士基準と比べて大幅に低いことが普通ですので、最終的に示談の際保険会社から提示された慰謝料よりも決定金額は多くなるのが実情です。

交通事故に強い弁護士に無料相談する

追突事故で通院した場合の慰謝料相場

実際に追突事故による通院を3ヶ月した被害者への慰謝料の相場がどのくらいになるかを考えてみましょう。
上記のように、示談に臨む際の慰謝料の計算方法には3つの相場があります。これに従った計算を比較してみます。

「弁護士基準」での計算によると、上記で紹介した『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準』の別表を用いることになりますが、通常の怪我では別表1を用いるため、通院3ヶ月の例では73万円となります。
むちうちのみで他の症状がない場合は別表2を用いることになりますが、こちらでは53万円となっています。

「自賠責基準」での計算によると、たとえば治療期間が約3ヶ月(90日)であり実際の通院日数が40日だったすると、40日の2倍である80日は90日より短いので80日を採用し、80日×4,200円で336,000円となります。
もし通院日数が46日だったとすると46日の2倍である92日は90日より長いのでこの場合は90日×4,200円で378,000円となります。

「保険会社基準」は上記のように現在は保険会社によるばらつきがありますが、自賠責基準に近くなる(通院3ヶ月で36万円程度)ことが多いため、弁護士基準とは大きな隔たりが出てきます。

なお、子供特有の費用として、「病院への親の付添費」があります。子供といっても乳幼児なのか、中高生といったある程度自分で自由に行動できる年齢なのかによって必要性が判断されます。中学生未満であれば付き添いが必要的と考えられますが、中学生以上になると症状によりその要否が判断されます。もし必要となると1日あたりの付添費は3,300円が相場となっていますが、親が付き添いのために仕事を休むなどの事情があれば増額されることもあります。

弁護士に電話で無料相談

追突事故で入院した場合の慰謝料相場

被害者が入院した場合の慰謝料の相場を見てみましょう。上記のと同様に3つの基準がありますので追突事故により1ヶ月入院、6ヶ月通院(実際には50日通院)した被害者の例で計算します。

「弁護士基準」での計算では上記と同じく『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準』の別表を使用します。通常の怪我では別表1を用いるため、入院1ヶ月の例では53万円となります。
むちうちのみで他の症状がない場合は別表2を用いることになりますが、こちらでは35万円となっています。そして、通院分については、総治療期間の通院慰謝料から入院期間分の通院慰謝料を差し引く形で計算します。この被害者については、30日入院し、180日通院したわけですから総治療期間は210日となります。つまり、別表1で考えると124万円になります。

そして、入院期間分の通院慰謝料28万円を差し引くと、96万円となります。もし、むちうち以外もある人の場合、入院慰謝料53万円と通院慰謝料96万円を足しますので149万円が弁護士基準の慰謝料となります。

また「自賠責基準」での計算によると、1日あたり4,200円×通院期間という式を使いますが、通院期間は「(ア)入院日数と通院期間の合計」と「(イ)入院日数と実通院日数の合計を2倍にした値」を見比べて小さい方の数字を使います。この被害者は(ア)入院日数30日プラス通院期間180日で210日、(イ)(入院日数30日プラス実際の通院日数50日)×2で160日となりますが、これらを比べると(イ)の方が小さいので160日×4,200円となり、67万2,000円が自賠責基準の慰謝料となります。

「保険会社基準」はやはり保険会社により異なりますが、自賠責基準に若干の上乗せをした程度になることも多いため、被害者側は示談の際、相場を知らずに保険会社の言いなりになってはならないということです。なお、子供だからといって入院慰謝料が増額されるということはありません。

交通事故に強い弁護士に無料相談する

子供の親も示談で慰謝料請求できる?

子供自身からではなく、親からの慰謝料請求もできるのでしょうか?これは原則として子供が追突事故により重度の後遺障害を負ったり死亡したりした場合のみ認められます。ただ、子供が長期入院したり大怪我をしたりなどにより精神的苦痛を負っている親から見ると、これは理不尽と感じられることもあるでしょう。

そこで、事例によっては親や祖父母、兄弟からの慰謝料が請求できるケースもあります。ただ、保険会社も被害者本人以外の家族に対しては容易に慰謝料を出すことはしていませんので、家族が自分で交渉することは極めて厳しいといえます。

よって、本気で請求する場合は弁護士に示談交渉を依頼し、場合によっては裁判で請求を認めてもらう必要があります。

弁護士に電話で無料相談

追突事故で子供に後遺症が残った場合の慰謝料は?

子供が追突事故による後遺症を背負ってしまった場合、その慰謝料は後遺症の症状ごとに等級がつけられて相場が決められています。子供の場合、残りの人生が長いわけですから後遺症と付き合いながら生きていく期間が大人よりも長くなるわけですが、残念ながらその点は金額に反映されていません。

植物状態、高次脳機能障害など1級から6級と位置づけられる重い後遺症については親自身の精神的苦痛に対する慰謝料が請求できる事例も多くなっています。ただやはりこの場合も親が自分で請求することは極めて難しく、弁護士を通した方がスムーズに示談交渉がまとまる可能性が高くなります。

後遺症が子供の将来に影響する場合の慰謝料は?

後遺症が残り、子供の将来の就労に悪影響を及ぼすような場合、示談が成立しても「慰謝料」という名目ではなく「逸失利益」として補償されることになります。

「逸失利益」とは、交通事故前の能力があれば得られたはずの給与や収入が得られなかったことによる損害のことです。たとえば、平成14年に裁判所が逸失利益について出した見解として、「被害者の性別、年齢、職業などを考慮し、外見に醜状痕を残したことを直接の原因として配置転換を余儀なくされたり、職業選択に制限が出てきたりなど直接的に就労能力に対する損害があった場合は逸失利益を認定する」というものがあります。

また、「労働能力に直接の影響がなくても、対人関係や対外的な活動に消極的になるなどの形で間接的に影響を及ぼす場合には、後遺障害慰謝料の加算事由として考慮し、原則100万円から200万円の範囲で逸失利益を増額する」としています。

基本的に後遺障害による逸失利益は「基礎収入 × 後遺症による労働能力喪失率 × ライプニッツ係数」という式で計算されます。「基礎収入」とは、追突事故がなければ被害者が得られていたはずの収入を基準にしています。

厚生労働省が算出する「賃金構造基本統計調査」という資料を用いるのですが、これには就業形態、勤続年数等を基準にした数値が出されています(賃金センサス)。労働能力喪失率というのは、後遺障害等級別に定められています。

また、ライプニッツ係数とは、長期間の賃金を一時の金額に直すにあたり、利息にあたる部分を補正する指数のことです。

従来の賃金センサスでは男女の賃金差が非常に大きく設定されており、年間100万円くらいの差がありました。現在では逸失利益の計算にあたっては、男子の場合は男性・学歴計・全年齢での平均賃金を収入として設定し、女子の場合は男女を含む全労働者の平均賃金を採用するという方法が取られており、これにより男女差が30万円程度まで縮まってきています。

弁護士に電話で無料相談

後遺症がむち打ち症の場合は慰謝料が下がる

追突事故による症状として最も多い部類になる「むち打ち症」ですが、むち打ち以外の症状がない場合は示談が成立しても慰謝料が下がってしまうことが多くなります。

骨折などに比べて精神的苦痛が少ないことがその理由ですが、たとえばむち打ちのみとその他の症状がある被害者では、同じ通院3ヶ月でも上記の「弁護士基準」の慰謝料はむち打ちのみが53万円、他の症状を伴う場合が73万円とかなりの開きがあります。これは大人も子供も同様です。

示談を弁護士に依頼するメリット➀慰謝料額が上がりやすい

上記のとおり、追突事故の慰謝料は賠償金の計算基準には「自賠責基準」「弁護士(裁判)基準」「保険会社基準」の3種類があります。自賠責基準は最も低く、保険会社基準はそれに若干の上乗せをしたものですが、弁護士基準になるとそれより大幅に金額が上がります。

ただ、被害者である子供自身や親が自分で保険会社に交渉して「弁護士基準で支払ってください」と言ってもらちがあかないことが多いのです。しかし、弁護士に依頼した途端、相手方保険会社の態度が一変するということもあります。

場合によっては慰謝料が倍増するようなこともあり、弁護士に示談交渉の報酬がかかるというデメリットをはるかに上回るメリットがあります。

特に過失割合が10対0の交通事故の場合では大きなメリットがあります。詳しくは追突事故の慰謝料っていくらくらい?損害賠償額を増やす方法とは?で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

示談を弁護士に依頼するメリット➁過失割合の認定が適切

被害者が子供である場合、まだ追突事故時の状況をしっかり説明することができませんが、事故状況の説明は「過失割合」の認定において大変重要な意味を持つものです。

状況説明があいまいだと被害者側にとって不利な扱いをされることになり、慰謝料にも大きく影響してくることがあります。そして親が代わりに説明しようとしてもこちらも主観が入るために客観的かつ冷静な説明をするのが難しいこともあります。

こういった状況でも弁護士であれば完全に第三者として状況を分析し、冷静に相手方保険会社との交渉に臨むことができるのです。普通の人は日常生活においてなかなか弁護士と接触する機会がなく抵抗感がある人もいるかも知れません。

しかし交通事故においては当事者本人が交渉することは無駄に時間と精神を消耗することも多いといえます。よって、最初から追突事故の前提知識があり示談交渉に慣れた弁護士に頼んでしまった方が被害者やその家族は治療などに専念できますから、ずっと効率的ではないでしょうか。

交通事故の無料相談はこちら

ご相談ください

こんな方は今すぐ相談!

  • 事故の事を誰かに相談したい
  • 保険会社の態度や対応に不満がある
  • 慰謝料の金額や過失割合に疑問がある
相談無料

弁護士法人ステラ

0120-660-087

関連記事一覧

追突事故の慰謝料を計算|相場を知って損害賠償を絶対に増やす方法

追突事故の慰謝料って、いくらもらえるの? 自分の追突事故の慰謝料は、相場と比べ...

居眠り運転での追突事故!相手に全ての責任があった事故示談

目次後方から追突!相手は居眠り運転でした保険会社との話し合いで結果は見えていましたまとめ 後方から追突!相手は居眠り運転でした 深夜コンビニ ...

追突事故の被害者になったときに示談交渉で損をしないための方法

「追突事故の場合示談はどうなる?」 追突事故の被害者の示談...

もし追突事故の加害者になったら、考えるべきことは?

交通事故の加害者、特に加害者に完全に非のある追突事故の加害者となってしまった場合、いろいろな問題が発生します。 例えば、損害賠償をするために示談交渉を行うことになりますが、被害者は加害者に対していい...

お悩み別ページ

ページランキング

  1. 交通事故で評判の良い弁護士事務所とは?被害者必見の弁護士の選び方
  2. 交通事故の慰謝料の相場を徹底解説|適切な金額を得るためには
  3. 交通事故の慰謝料が丸分かり!通院から6ヶ月後のケースではいくら?
  4. 交通事故で弁護士特約を使わないと300万円の損|使い方を徹底解説
  5. 誰でもわかる慰謝料計算機|交通事故の慰謝料を計算機でラクラク計算

カテゴリ一から探す