2018.5.29 更新

交通事故の死亡慰謝料相場はいくら?相続で知っておきたいこと3選

突然大切な人が交通事故で亡くなった。これからどうなってしまうのか...

まず、交通事故で亡なってしまった被害者のご家族の方にお悔やみ申し上げます。
とても辛い思いを日々抱えながら過ごされていることでしょう。

そんな中、示談を行わなければならない為ご家族の方はとても大変です。

慰謝料に関してどうすればいいのか困っている方に向けて、ここでは死亡慰謝料や相続、その他の受け取れるお金について詳しく説明いたします

少しでもお力になれれば幸いです。

  • 受け取れる死亡慰謝料の金額
  • 相続に関する決まりや相続税について
  • 慰謝料以外に加害者に請求できるもの
  • 死亡事故は弁護士に相談するべき理由
この記事でわかること

交通事故で過失割合について疑問があるかたは弁護士法人天音法律事務所に無料相談

正しく交通事故の死亡慰謝料を相続するために知っておきたい3つのこと

家族が交通事故の被害に遭い、亡くなってしまった時は被害者が受け取るべき損害賠償金を相続人が受け継きます

そして被害者に対し示談交渉を行い、請求することが可能です。

ご家族が交通事故の被害に遭って亡くなられてしまうと、本来被害者本人が受け取る慰謝料を被害者遺族が請求することになります。

そこで納得できる示談をして適切な慰謝料を請求するための3つのポイントをご紹介します。

1.まずは死亡慰謝料額の相場がどれくらいなのかチェックしましょう

まず初めに死亡事故における慰謝料の相場、そして相場を決める3つの算定基準について理解しましょう。

慰謝料の3つの算定基準は?

死亡慰謝料には、亡くなった被害者本人の慰謝料・被害者の近親者固有の慰謝料の2種類があります。

そして、これら慰謝料の金額の算定基準には、弁護士・裁判所基準、任意保険基準、自賠責基準の3種類があり、どの計算基準を採用するかによって慰謝料の額が大きく変わります。

慰謝料の3つの算定基準
自賠責基準
3つの基準の中で最も金額が安くなる基準。被害者にとって最低限の補償をする保険の基準である
任意保険基準
各保険会社が保有する、独自の慰謝料計算基準。損害賠償金の金額は、自賠責保険よりは高くなる
弁護士基準(裁判所基準)
3つの基準の中で最高額が適応される基準。過去の裁判の判例などをもとに金額を算出する

計算基準ごとの慰謝料金額の大小をまとめると、以下のようになります。

死亡事故の3つの慰謝料の算定基準の大小

交通事故の慰謝料についてのさらに詳しい相場と計算方法はこちら

亡くなった本人への慰謝料・遺族への慰謝料

亡くなった被害者本人に対する慰謝料

自賠責保険に基づいた計算基準では、死亡した本人の慰謝料は350万円で固定になります。

最高額になるのは、裁判所の考え方や判例をもとに導き出された弁護士・裁判所基準といわれる計算基準です。

世帯主が死亡した場合、弁護士基準での慰謝料の目安は2,600万円から3,000万円ほどといわれています。

具体的な任意保険基準、弁護士・裁判所基準の金額は、以下の通りです。

基準別の死亡慰謝料の相場
被害者の属性 自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
一家の支柱 一律350万 1500万〜2000万 2800万〜3600万
子ども 1200万〜1500万 1800万〜2600万
高齢者 1100万〜1400万 1800万〜2400万
配偶者や母親など 1300万〜1600万 2000万〜3200万

任意保険基準と弁護士基準では金額に大きな差があることが分かります。

なお、上記の表の金額は、死亡した被害者本人分の慰謝料、近親者の慰謝料の合計の金額となっています。

被害者の近親者固有の慰謝料

続いて被害者の近親者の慰謝料です。まず弁護士基準額ですが、上記の表の弁護士基準の金額の中に含まれています。

任意保険基準額では、裁判所基準額と比較すると低いことが一般的です。保険会社ごとに微妙に異なります。

自賠責保険支払基準では、近親者の慰謝料は請求人数によって異なります。詳細は以下の通りです。

自賠責保険の慰謝料
近親者1人の場合 550万円
近親者2人の場合 650万円
近親者3人の場合 750万円

また、亡くなった被害者に扶養されていた方がいる場合、上記の金額に200万円が上乗せされます。

弁護士・裁判所基準を適応するには?

弁護士・裁判所基準が適応される状況は、2つあります。

  • 示談交渉が上手くいかず、裁判に進展した場合
  • 示談交渉の段階から、弁護士に依頼した場合

弁護士に依頼すると、過去の判例などを基にした弁護士・裁判所基準で、相手保険会社に慰謝料を請求することができます。

そのため、慰謝料の金額は大幅に増額されます

ご覧の通り、慰謝料の金額は弁護士・裁判所基準とそれ以外では、大きく異なります。少しでも妥当な金額で慰謝料を得るためにも、弁護士への依頼は最善の策と言えるでしょう。

自分のケースの場合どれくらいの増額が見込めるかなど、少しでも疑問や不安があれば、まずは無料相談をしてみることをお勧めします。

死亡慰謝料の金額が上がるケース

裁判では、具体的なケースごとに柔軟な判断がなされるため慰謝料の金額もケーズによって異なります。

慰謝料を引き上げる事情としてはこういったケースが考えられます。

  • 被害者に多数の被扶養者がいる
  • 加害者が事故時に飲酒運転をしていた
  • 加害者が事故後証拠隠滅行為を行った

実際にあったものでは、常習的に飲酒運転をしていたトラックの運転手が3歳と1歳の女児らにトラックで衝突し、トラックの炎上に巻き込まれた女児らが両親の目の前で焼死した事案です。

相場の価格を1,000万円以上も上回る3,400万円の慰謝料が認められました(東京地判H15.7.24)。

また、死亡による逸失利益と異なり、死亡慰謝料に年齢による違いは設けられていません。

死亡した年齢は関係なく、亡くなったのが子供でも大人でも、大切な人を失い大きな精神的苦痛を味わうことには違いないからです。

ただし、裁判例を見ると若年者に対して基準額よりも多く認定されていると思われるケースもあります。

2.死亡事故での相続について|慰謝料の相続人と相続税

ご家族が亡くなってしまった場合によく問題になるのが、相続に関する問題です。

ここでは、相続するために最低限必要な情報を説明します。

死亡事故の慰謝料と相続の関係

本来であれば慰謝料を初めとする損害賠償請求は被害者本人が行うものですが、死亡事故の場合、被害者は亡くなっています。

そのため、慰謝料の請求は被害者の相続人が行います。

相続とは、父母、子供など本人と一定の関係にある人(法定相続人)が被害者の財産などを丸ごと引き継ぐこと(民法896条本文)です。

慰謝料請求権もほかの財産権と同様に、被害者が亡くなると相続人のものとなります。(民法882条)

    相続できる法定相続人
    夫、妻、子供、祖父母(子供がいない時)、孫(子供が死亡した時)など

法定相続人ではない事実婚の場合や事実上の養子は、慰謝料請求権を相続することはできません。

しかし、養ってもらう権利(扶養請求権)を侵害されたとして、本人の慰謝料請求権を行使した場合とほぼ同額のお金を受け取れることもあります。

相続人が複数いる場合はどうすればいい?

法定相続人が複数人になる場合、死亡による慰謝料請求権は法定相続分(民法900条)に従って分割されます。

以下が、法定相続分の割合です。

死亡慰謝料を相続する場合の法定相続分

この割合分の慰謝料をそれぞれ相続することになります。

例えば、子供2人と配偶者がいる場合、法定相続分はそれぞれ2分の1なので、たとえば1,000万円の慰謝料請求権を2人の子どもとその母親で分けるとすると、子どもは250万円ずつ、母親は500万円を受け取れます。

法定相続分の範囲であれば、ほかの法定相続人の同意を得なくても、慰謝料請求することができます

慰謝料の相続には税金はかからない

死亡事故で手に入る損害賠償金。相続税が心配ですが、これらのお金に関しては、慰謝料を含む全額が非課税になります。

また、保険会社から受け取る保険金に関しても、損害賠償金と同様のものであれば、非課税の対象となります。例としていくつか挙げてみます。

  • 任意保険会社からもらう保険金
  • 自賠責保険金
  • 人身傷害保険金の中で、加害者の過失割合に相当する部分

また、人身傷害保険からもらえる金額に関しては、被害者の過失割合に相当する部分は課税対象になるということだけ注意しましょう。

3.死亡事故で慰謝料以外に加害者に請求できる項目とは?

死亡事故で加害者に請求できる項目

冒頭に述べた慰謝料だけでなく、他にも加害者に請求できる項目があります。

そもそも慰謝料は損害賠償金の一部です。損害賠償金とは、運転手が不注意に交通事故を起こしたことにより被害者に生じたお金のことで、大きく分けて積極損害、消極損害、慰謝料に区別することができます。

加害者に請求できる項目
積極損害
入院費、治療費、通院費、通院交通費、付き添い看護費、修理代など。(葬儀関連費用、弁護士費用も含まれるが取り扱いが例外的)
消極損害
事故に遭っていなかったら得られていたであろうお金。休業損害、逸失利益など。
慰謝料
交通事故が原因の精神的苦痛に対して支払うお金。傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料などが該当。

葬儀関連費用

積極損害ではもし被害者が死亡してしまった場合、葬儀費用、火葬費用、仏壇や位牌の購入費などその葬儀関連費用も積極損害として請求できます

基本的には客観的な証拠が存在する限り、相当な範囲で請求することができます。

しかし、先ほど挙げた例のうち、葬儀関連費用と弁護士費用については、例外的な取り扱いがなされています。

たとえ数百万円の葬儀をしたとしても、実際に認められるのは150万円ほどで、実費がそれを下回る場合にはその実費分しか認められません。

弁護士費用について実際の支払額と無関係に、通常請求認容額の約1割のみ認められています。

休業損害と逸失利益

消極損害は表にある通り、休業損害と逸失利益に分けられます。

消極障害
休業損害 会社を休まなければ得られていたはずの給料など
逸失利益 被害者が死亡していなければ将来得られていたはずのお金

死亡事故の場合の逸失利益を計算する際の式は、このようになっています。

死亡事故の場合の逸失利益の求め方
基礎収入額×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対する中間利息控除

続いて、以下それぞれの単語の意味を紹介していきます。

逸失利益の計算に必要な用語の紹介
基礎収入額
被害者の事故当時の収入が参照される。だが亡くなった被害者(サラリーマンなのか、学生なのか、無職なのか、など)によって何を基準にして基礎収入額とするかは異なる。
生活費控除率
被害者が亡くなっているので、逸失利益の計算ではこの生活費の分を除外して計算します。
中間利息控除
将来受け取るはずであったお金を先にもらうことになるので、中間利息を控除する必要があります。これを中間利息の控除といいます。ライプニッツ係数ともいう

例として、年収800万円稼いでいた50歳の男性が亡くなった場合を想定してみます。

(※生活費控除率を一家の支柱であり、被扶養者が2名以上の場合の「30%」、中間利息控除を喪失期間17年の場合の「11.2740」とする)

計算式:
基礎収入額×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対する中間利息控除(ライプニッツ係数)
→800万円×(1-0.3)× 11.2740=63,134,400円

実務上、税金相当額は控除しないことになっています

交通死亡事故の慰謝料を弁護士に依頼するべき理由

死亡事故で弁護士に依頼するべき理由
死亡事故の場合、弁護士への依頼をおすすめします。弁護士に依頼をするべき理由は以下の5つです。

弁護士事務所に相談するメリット
  • ・交通事故の損害賠償金を増額できる
  • ・過失割合を適正に割り当ててくれる
  • 相続についても相談できる
  • ・示談交渉を全て任せるので精神的なストレスがない
  • ・案件知識が豊富なので、安心して交渉を任せることができる
  • 弁護士は依頼を受けると、依頼者の代わりに示談交渉を行います。

    そのため、相手保険会社とのやり取りからくる精神的ストレスから解放されるだけでなく、事故状況を詳しく分析し、適切な金額での損害賠償金を請求することも可能です。

    また、弁護士に依頼する費用が、最終的に手に入る損害賠償金の金額を上回ることはありません

    基本的に依頼前にどれくらいの金額がもらえるかは計算しますし、増額できない場合は弁護士費用をとらないという事務所も存在します。

    さらに弁護士費用特約の付された自動車保険もあり、自分の保険にこの特約があれば、弁護士費用について最大300万円まで負担されます。

    自分の保険に付いていなくても、家族の特約を使用できる場合がありますので、一度確認してみてください。

    当サイトでおすすめしている弁護士事務所は、交通事故案件に慣れているだけではなく、相談は何度でも無料となっています。

    死亡事故の慰謝料について不安や疑問がある方、まずは一度無料相談をしてみてはいかがでしょうか。

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