2017.12.12 更新

交通事故被害者が治療費に健康保険を使わないと損する2つの理由とは

「健康保険を使うと貰えるお金が減りそう...」

交通事故の被害に遭い、怪我をしたら通院や入院をすることになります。
治療する上で気になるのが、治療費を「誰が払うのか」と「支払い方法」です。
健康保険を使わなければいけない理由と合わせてこちらについても説明していきます。

・健康保険を使うことのメリット・デメリット
・事故直後から通院までの対応はどうすればいいのか

このページのまとめ


交通事故で健康保険の使用に関するお悩みがあるかたは弁護士法人ステラに無料相談

健康保険は基本的に必ず適用しましょう

表題にもある通り、被害者の場合は健康保険を適用しましょう。
なぜ健康保険を使わないといけないのでしょうか。

健康保険を適用させたほうが良い理由
過失相殺の際に自分の負担額が減る
任意保険未加入の場合、請求できる治療費に上限がある

①過失相殺の際に自分の負担額が減る

過失相殺という言葉をご存知でしょうか。
過失相殺とは交通事故の被害に遭い損害賠償請求をした時に、被害者自身の過失割合に応じて損害賠償額が減額してしまうことを指します。

健康保険を使わないと損してしまう可能性があります。被害者が勘違いしやすいポイントが、「被害者には過失は一切ない」と思うところ。残念なことに追突事故など被害者自身が事故当時動いていなかった場合以外は、大抵のケースで被害者にも過失割合が発生します。具体例を用いてなぜ損してしまうのか見ていきましょう。

健康保険を適用するとどれぐらい治療費の負担が減るのか
【過失割合】加害者:被害者=8:2 【治療費】100万円
① 健康保険を適用しない場合
被害者が実際に病院に支払った金額:100万円
被害者が請求できる金額:100万円×0.8=80万円
被害者の負担額:100万円-80万=20万円
② 健康保険を適用した場合
基本的に健康保険は治療費の7割を負担してくれます。
被害者が実際に病院に支払った金額:100万円×0.3=30万円
被害者が請求できる金額:30万円×0.8=24万円
被害者の負担額:30万円-24万円=6万円
被害者の負担する治療費>

① 健康保険を適用しない場合:20万円
② 健康保険を適用した場合:6万円

このように健康保険を使わないと返って被害者が損してしまうことを頭に入れておきましょう。

②任意保険未加入の場合、請求できる治療費に上限がある

被害者自身が任意保険に未加入であれば、弁護士に協力してもらわない限り自賠責保険基準での示談となります。
自賠責保険には加害者の支払額に上限が設けられており、最大でも120万円しか請求することができません。
損害賠償には治療費や慰謝料以外にも、休業損害や逸失利益など様々な項目があります。損をしないためにも健康保険を適用しましょう。

また健康保険適用に合わせて、弁護士に相談することも当サイトではオススメしています。
交通事故に関してプロフェッショナルである弁護士に相談して、示談で損しないようにしましょう。

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保険会社から「健康保険を使ってください」と促される理由と適切な対応

加害者の保険会社の担当者に「健康保険を適用して治療してください」と言われて不安になった方はこちらをお読みください。

結論からいうと、健康保険を適用して大丈夫です。
健康保険の適用は保険会社にとっても被害者にとってもメリットがあります。
保険会社は利益を追求しなければならない会社ですので自ずと支払う損害賠償費用も抑えたいと考えます。
健康保険を適用してもらうことができれば、保険会社としては治療費を抑えられるので払う費用が減ります。
ただ、上にもあるように健康保険の適用は被害者にとっても治療費を抑えることができるので安心して、健康保険を適用してください。

病院から「健康保険を使わないでください」と断られる理由と適切な対応

医師に「健康保険を適用使うならウチでは治療できない」と言われて不安になった方はこちらをお読みください。

健康保険を使えない病院はありません。
日常生活での怪我同様に交通事故による治療でも健康保険を適用することができます。
病院としては健康保険を使わない自由診療のほうが多額の請求をできるので、このような発言をしているようです。
交通事故の示談は精神的にも辛いものです。
そのような言葉をかけてくる病院ではなく、身を任せられる病院を選んで治療に励むことをオススメします。

保険会社、病院ともに利益を産みたいことからこのような発言に繋がっています。
被害者自身も交通事故で損せずに多額の慰謝料を請求するために、弁護士にお任せすることをオススメします。無料で24時間対応で相談ができるのでぜひご利用ください。


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健康保険を利用するメリット

メリットについては、今まで述べてきた通りです。おさらいすると、健康保険の利用によって被害者の自己負担額が1割~3割に抑えられるので、支払いの負担が軽くなることです。

被害者側の過失割合が高い場合にも利用できます。その場合、自賠責保険を利用した場合よりも被害者が受け取る賠償金の金額が高くなります。

また、健康保険の利用によって、自賠責保険の枠を使わずに済むので、その分を入通院慰謝料に充てることができるので、その意味でもやはり被害者が受け取る保険金が上がる可能性があります。

健康保険を利用するデメリット(使わないほうがいい場合)

次に、健康保険を使って通院をするデメリットがあるのかどうか、考えてみましょう。

1.健康保険が使えない病院がある

健康保険を使う一番のデメリットは、健康保険が使えない病院があるということです。確かに、法律上や制度上で、交通事故後の通院について健康保険が利用できないという制限はないので、本来ならどこの病院でも健康保険が使えるべきです。しかし、病院の判断で、健康保険による診療に応じないことがあるのです。

それらの病院は、健康保険を使われると自由診療ができず、病院に入ってくる診療報酬の金額が少なくなるので、交通事故の場合には自由診療をするようにすすめています。

また、自由診療にしないと十分な治療ができないなどと言っている病院もあります。いずれの理由にしろ、被害者にしてみれば、健康保険の利用を断られるのですから、不利益があります。

2.診療の幅が狭くなる可能性がある

健康保険を利用するもう1つのデメリットは、健康保険利用によって、保険が効く内容の診療しか受けられないので、診療の幅が狭くなる可能性があることです。

交通事故による怪我は、単純で健康保険がきくようなものも多いですが、複雑だったりまだ研究がさほどすすんでいない分野の症状などもあり、健康保険がきかない診療方法があります。健康保険を使っても治療ができるけれども、自由診療にした方がよりよい治療を受けられるケースもあります。

ここで、健康保険を使って通院していると、保険がきかない診療方法については実施してくれないので、被害者にとってはベストな治療を受けられない可能性があるのです。

健康保険を使うと、このようなデメリットもあるので、覚えておきましょう。

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交通事故の治療費に健康保険を使うべき状況3パターン

  • 加害者の保険会社が治療費を支払ってくれない
  • 加害者の保険会社に通院治療費の支払いを打ち切られた
  • 自分の過失割合が高い

交通事故後の通院治療に健康保険が利用できるとしても、具体的にどのようなケースで健康保険を利用すべきなのか、以下でご説明します。

1.加害者の保険会社が治療費を支払ってくれないケース

健康保険を利用すべき場合の1つ目は、治療開始の当初から相手方の任意保険会社が治療費を支払ってくれないケースです。

こちらの過失割合が非常に高かったり、事故の原因等について何らかの問題があると思われると、相手保険会社が当初から治療費の支払いに応じないことがあります。

このような場合には、自費診療をすると大変な金額になるので、健康保険を利用して通院する必要があります。

2.加害者の保険会社に通院治療費の支払いを打ち切られたケース

次に健康保険を利用すべきケースは、相手の保険会社が通院治療費の支払いを打ち切ってきた場合です。

交通事故直後からしばらくの間は通院治療費を支払ってくれていても、通院が数ヶ月以上の長期に及ぶと、相手保険会社が「そろそろ治療期間は終わり」などと言ってきて、治療費支払いを一方的に打ち切ってくるケースがあります。

このような場合、再度支払いをしてもらうことはかなり難しいです。

治療費を打ち切られたときにするべきこと
・自分の健康保険を利用して通院を継続
・支払いの際の診療報酬明細書などはすべてとっておく

健康保険を利用した場合に支払った治療費負担分については、後に相手方にまとめて請求ができるので、支払い損になることはありません。

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3.自分の過失割合が高いケース

また、健康保険を利用すべき場合として、自分の過失割合が高い場合があります。

この場合、相手の保険会社から通院治療費の支払いを受けていると、後に損害全額について大きく過失相殺されてしまうので、最終的な被害者の受け取り分がほとんどなくなってしまうことがあります。

そこで、健康保険を利用して通院していれば、全体としてかかる治療費の額が抑えられるので、過失相殺をされてもなおいくらかの取り分が残りやすいのです。

実際、自賠責保険では、被害者側の過失が大きいと、大幅に減額されたり支払いが行われなかったりもするので、その意味でもやはり健康保険を利用して通院すべきと言えます。

交通事故後の通院治療は、意外と健康保険を利用すべき場合があるので、覚えておきましょう。

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交通事故の治療費で健康保険を使う上での注意点

交通事故後の治療のために健康保険を利用する場合、いくつかの注意したいポイントがあるので、以下でご紹介します。

保険会社から健康保険への切り替えを勧められたときの対処法

健康保険の打ち切りを迫られた(もしくは打ち切られた)場合、主な対処法は以下の2つです。

  • 病院の担当医に、治療があとどれくらい必要かを記入した意見書を書いてもらう
  • 健康保険に切り替える(完全に打ち切られてしまった場合)

まず1つ目として、保険会社から治療費の支払いを打ち切られて健康保険への切り替えを促された場合の対応方法です。

この場合、打ち切り前であれば、保険会社と交渉をして、治療費の支払いを継続してもらえる可能性があります。

そこで、病院の担当医に「今後〇〇ヶ月間の通院治療が必要」などの意見書を書いてもらって相手に提出し、交渉してみましょう。それによって、治療費の支払いを継続してもらえたら、その方が安心して治療を継続出来ることがあります。

また、実際に治療費の支払いを打ち切られてしまったら、その場合には、相手の保険会社にいくら言っても再開してもらうことは困難なので、健康保険に切り替えた方が良いです。健康保険に切り替える際には、自分が加入している健康保険組合に対して連絡をして「第三者行為による傷病届」という書類を提出しなければなりません。

これを提出することによって、その後の交通事故の通院治療について、健康保険を利用して継続することができるようになります。

病院によっては、健康保険の利用を断られることがあります。このとき、健康保険が使えない理由はないはずだと言って交渉をすれば、健康保険を使わせてもらえることもありますが、どうしてもダメな場合には、別の健康保険が利用できる病院を探して通院を継続しましょう。

どのような手段を使っても、交通事故後の通院治療は症状固定まで継続することが大切です。

交通事故の過失割合によって最終的な自己負担額も変わる

健康保険を利用して通院する場合、被害者の過失割合によっては、自賠責保険を利用する場合(相手の保険会社に出してもらう場合)と比べて、被害者が最終的に受け取る金額が大きく変わってくる可能性があります。

被害者の過失割合が30%のケース

たとえば、被害者の過失割合が30%のケースを考えてみましょう。この場合、総損害額から被害者の過失割合が30%なので、3割が減額されて、更に支払い済みの治療費を引いて被害者が受け取る金額になります。

   自賠責保険 健康保険
治療費 300万円 45万円
その他損害 300万円 300万円
総損害額 600万円 345万円
3割金額 180万円 103万5千円
総損害額-3割(過失相殺) 420万円 241万5千円
治療費を引いた総額(受取金額) 120万円 196万5千円

被害者が最終的に受け取る金額は、自賠責保険を利用した場合は120万円、健康保険を利用した場合は196万5千円となります。

被害者の過失割合が40%のケース

過失割合が40%のケースを見てみます。

同じように被害者側の過失割合が40%なので、4割が減額されて被害者の受け取り分となります。

   自賠責保険 健康保険
治療費 300万円 45万円
その他損害 300万円 300万円
総損害額 600万円 345万円
4割金額 240万円 138万円
総損害額-4割(過失相殺) 360万円 207万円
治療費を引いた総額(受取金額) 60万円 162万円

被害者が最終的に受け取る金額は、自賠責保険を利用した場合は60万円、健康保険を利用した場合は162万円となります。

このように、過失割合が高ければ高いほど、被害者が受け取る金額は少なくなってしまいますが、健康保険を利用した場合には、比較的被害者が受け取る金額が高くなることがわかります。

交通事故では、損害賠償金額の総額にばかり目が行きがちですが、実は過失割合が大きな問題になるので、忘れてはいけません。

そこで、現在の自身の過失割合に納得がいかない方は、弁護士への相談をお勧めします

弁護士に依頼し、相手保険会社と交渉すると、正当な過失割合で損害賠償金を請求できます

そのため、依頼前と比較して、損害賠償金が大幅に増額する可能性が高いです。

少しでも妥当な金額の慰謝料を手に入れるため、治療費を打ち切られてしまった方、自身の過失割合に納得がいかない方は、まずは弁護士に無料相談をすることをお勧めします。

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過剰診療とみなされないように注意しよう

交通事故後の通院治療については、過剰診療の問題にも注意が必要です。過剰診療とは、医学的には重要性が低かったり必要性がなかったりする過剰な診療のことです。

健康保険を使わず自由診療にした場合などには、保険から医療費がまかなわれるからと言って、必ずしも必要ではない過剰な診療が行われることがあります。そうなると、当然保険会社の方に高額な請求がいきます。

一概に言うことはできませんが、実際の症状や怪我の程度に対し、一般的ではない高額な治療方法をとっていたり、あまりに濃厚な治療が行われたりしつこく検査が行われたりしていると、過剰診療として治療費支払いが認められないことがあります。

過剰診療かどうかについては、その治療内容に医学的な合理性があるかどうかで判断されます。

もちろん、一般的な治療法ではない方法であっても、それが症状の改善のために効果を上げているならば過剰診療とは言えないことも多いので、普通と異なる診療方法をとることが一切認められないというわけではありません。

交通事故後の通院治療をする場合には、このようにいろいろな問題が発生する可能性があるので、注意が必要です。

治療費問題についてアドバイスがほしい場合

交通事故後の治療費の問題で悩んだら、交通事故に強い弁護士の相談を受けることをおすすめします。

交通事故を得意としていてたくさんの交通事故事件を取り扱っている弁護士であれば、事故後の自由診療や健康保険を使った診療方法などについて詳しいですし、ケースに応じてどのような治療方法を選択すべきかについてアドバイスをしてくれるので、助かります。

健康保険を使おうかどうか悩んでいる場合や、相手の保険会社から治療費を打ち切られて困っている場合などには、是非とも一度、交通事故を得意とする弁護士の無料相談を受けてみましょう。

今回の記事を参考にして、賢く健康保険を利用して、交通事故後の治療を確実に行いましょう。

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