2017.10.10 更新

後遺障害診断書の書き方7つのポイント|記入例と注意点を詳しく解説

「医師に後遺障害診断書を作成してもらったけど書き方はこれでいいの?」
「医師に診断書作成を拒否され書いてくれない…」

後遺障害診断書の作成は等級認定にも関わってくるので書き方が非常に重要です。

診断書は医師が作成するため被害者が書くことはありません。

しかし、医師は交通事故に関する診断書を書きなれているわけではないため、不備が生じる可能性があります。
そのため、書き方のポイントを知らないと等級認定で適切な結果が得られず慰謝料で損することがあります。

また、弁護士と相談しながら症状固定の時期を決め、後遺障害診断書を作成すれば失敗はありません。交通事故専門の弁護士に無料相談してみるのも一つの方法です。

後遺障害診断書の書き方のポイント



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後遺障害診断書の作成は等級認定に関わる最重要事項

後遺症認定をした後、後遺障害診断書を作成する必要が出てきます。
後遺障害診断書は、後遺症を実際に自賠責保険の後遺障害としての等級認定手続きに必要となる重要な書類のことです。

等級認定機関による後遺障害の認定手続きは直接会って判断はされなく、原則書類審査によって等級審査が行われます。

後遺障害診断書は、後遺障害の等級を決定するための医師の証明書になるので、提出する資料の中でも特に重要な書類になります。

交通事故慰謝料は後遺障害認定等級と任意保険基準・弁護士基準どちらを利用するかによって大きく変わります。

後遺障害等級別の慰謝料相場

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後遺障害診断書を取得するタイミングは症状固定後

後遺障害診断書を作成してもらうタイミングは、症状によって異なります。

むちうちの場合だと、事故日から概ね6カ月は治療を続け症状経過をみて、これ以上治療を続けても良くも悪くもならないとお医者さんが判断(症状固定)した時点でお医者さんに作成してもらいます。

症状固定日は保険会社が判断するのではなく、医師(弁護士に依頼してたら弁護士)の判断を重視して、当事者の合意の上で決まるので慎重に判断しましょう

保険会社からの治療費が打ち切りにされたとしても、症状固定が打ち切り日より後なら固定日までの治療費は加害者側に請求することができます。

しかし、症状固定日が打ち切り日と同じ場合は、症状固定日以降の治療費は自己負担となってしまいます。

保険会社側からの治療費が打ち切りになった後も通院する場合、国民健康保険を使用して通院を続けることができます。

症状固定前の通院なら国民健康保険を利用した場合に支払った治療費負担分については、後に相手方にまとめて請求ができます。

そのため後遺障害診断書をとるタイミングは症状固定の面でも重要となります。

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症状固定の時期は適切でないと等級認定に悪影響が出る

先ほども少々お伝えしましたが、交通事故被害者の後遺障害の申請のタイミングを決める重要な要素として、症状固定があります。

症状固定とは、怪我の治療をこれ以上継続しても、長期的にみて大幅な症状の改善効果が期待できないと判断するタイミングです。

症状固定の時期は人それぞれ

症状固定の時期を最終的に決定するのは担当医師です。

担当医師によって症状固定のタイミングを決定するのは個人差があります。
そのため、被害者側や保険会社側が医師に働きかけることによって、症状固定のタイミングが早まったり遅くなったりすることがあります。

たとえば、任意保険会社が怪我の治療費を病院に直接支払う一括対応を行った場合、治療開始から一定期間が経過すると、治療費の支払い打切りが予告されることがあります。

病院側は、もし保険会社に治療費を打ち切られるとなると、被害者本人から治療費を回収しなければならないため、症状固定の時期が早まりやすくなるという理屈です。

症状の状況に応じた治療期間の情報を知っておきましょう

後遺症の部位・内容・程度に応じて、想定しうる平均的な治療期間より治療期間が短かったり、延々と長引いていたりすると、後遺障害の認定結果に悪影響を与えることがあります

怪我の内容の一般的・平均的な治療期間をベースに比較し、なかなか症状が改善しない場合は、被害者側が直接主治医や専門家に症状固定や後遺障害診断書の作成について、相談してみるのが有効です。

症状固定した後はどうなる?

症状固定となると、それ以降の治療は必要なくなるため、保険会社からの治療費の支払いはなくなります
そのため、それ以降にうける治療については、被害者負担となります。

「症状固定にすると、もう治療を受けられないのですか?」というご質問がよくありますが、治療費を自己負担とすることで、その病院での治療を続けることは可能です。

保険会社に「治療を終わりにしてください」 とか、医師に「もう当院では治療はできません」といわれることから誤解が生じるようですが、治療が出来なくなるという事ではありません。

「(保険会社はこれ以上治療費をお支払できません。自由診療での)治療は終わりにしてください」
「(これ以上治療を続けてもよくなることはないので)もう当院では治療はできません」
という意味です。

治療を断る理由は医師によって異なる

医師の中には、薬など、病院での治療に頼るより、 日常生活の中で少しづつ慣れていったほうが、この患者さんのためになるという親心で「もう治療はできない」という人もいます。

また、交通事故の患者とは関わり合いになりたくないからという理由で「もう来ないで」という人もいます。
こういう場合でもほかの医療機関で自由に治療を受けることができます。

怪我に応じて適切な治療期間はケースバイケースなので、弁護士を通じて相談・依頼しながら交渉してもらい症状固定時期を迎えるとより安心です。

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後遺障害の症状別|症状固定日の設定方法

・骨折

骨折の度合い(ひびが入っただけとか、開放性の骨折だったなど)や、被害者の年齢等によっても大きく異なる。

ほとんどの医師は骨癒合の 状態で判断。半年とか1年が多い。

骨癒合が遅れたり、抜釘をする場合などは、 症状固定が2年後くらいになるケースもあり。

・頚椎捻挫、腰椎捻挫の場合

多くは5ヶ月から1年くらいまでの間に症状固定。

約9割の人たちが15ヶ月以内に症状固定としています。

・高次脳機能障害

脳の状態の変化(脳室拡大など)やリハビリによる症状の改善傾向等により決まる。

医学論文、裁判例などに現れた事案等から、1年半~2年程度を症状固定の時期としている例が多い。

医師が診断書を書いてくれないときの対処方法

医師が後遺障害診断書を書いてくれない理由としては以下の3つがあげられます。

  • 交通事故の面倒に巻き込まれたくない
  • 後遺障害診断書は書かないという病院の方針
  • 後遺障害診断書の書き方に詳しくない

しかし、ほとんどの医師や病院は依頼があれば基本的に後遺障害診断書を作成してくれます。
通院をして治療を受けていれば、診断書の作成を断られるということはないでしょう。

どうしても診断書を作成してもらえない場合には、別の病院を探して転院しセカンドオピニオンを行いましょう。
そして新たな病院の担当者に検査依頼し、後遺障害診断書の作成を依頼する必要があります。

別の病院を探す際には交通事故案件に慣れていて後遺障害診断書の作成経験のある医師を探すといいでしょう

整骨院では診断書が作成できない

診断書を作成できるのはお医者さんのみとなっていて、ここは注意が必要です。

なぜなら、時々、病院と整骨院を同じだと勘違いされる方がいるからです。

もし、むちうち症で病院での治療を受けずに整骨院のみに通いつづけた場合、整骨院はお医者さんではなく柔道整復師に該当するため、後遺障害診断書を作成することができません。

そして、この時点で急に病院にいっても治療はしていないし経過もわからないので、後遺障害診断書の作成を断られることになってしまいます。

整骨院に通う場合は、病院と並行して通うのが良いでしょう

交通事故に詳しい弁護士への相談

弁護士に相談

適切な等級認定をしてもらうためには、後遺障害診断書の作成が重要となります。
しかし、専門的な内容も多いため被害者が適切に判断するのは困難です。

そこで、交通事故に強い弁護士に医療調査を依頼し、適切なアドバイスを受けながら診断書の作成依頼をすれば、満足できる認定結果になる可能性が高まります

また、交通事故の案件に慣れている医師を探すのにも、交通事故の案件を得意とする弁護士に申請方法など相談してみるといいでしょう。

交通事故を専門に扱う弁護士であれば、その医師にも精通している可能性は高いです。

交通事故損害賠償交渉についても弁護士に依頼すれば、被害者負担が少なく有利に加害者側保険会社と示談交渉できます。

保険に弁護士特約がついているか確認しよう

加入している保険契約に弁護士特約がついていれば、弁護士費用の負担はほぼなく弁護士に相談できるので確認してみるといいでしょう。

また、弁護士特約がなくても、無料相談実施をしている弁護士事務所もあるので一度相談してみるといいでしょう。

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後遺障害診断書の書き方と記入例

後遺障害診断書は医師が作成するため、被害者自身が書くことはありませんが、記載内容が等級認定に関わってくるため作成は慎重にするべきです。

適切な後遺障害診断書を作成するためにも記載例一覧を参考にして、記載内容を知っておくといいでしょう。

ここだけは抑えておくべきポイント

後遺障害診断書記載例

(ア)傷病名
症状固定時に残っている症状に関する傷病名のみ記載する。
例:頚椎捻挫、腰椎捻挫

(イ)自覚症状
被害者自身が感じており、医師に申告した症状を医師が記載する。
できる限り詳細に説明し、具体的に記載してもらうことが重要。
例:頚部痛、右肩甲部痛、腰痛、右下肢しびれ感
*しびれがあればその点も記載

(ウ)他覚症状および検査結果 精神・神経の障害
他覚症状および検査結果を記載する項目であり、後遺障害診断書の中では最重要とも言える部分。
レントゲンやMRIなどの画像所見や、MMTなどの徒手検査、病的反射などの検査結果を記載する。

(エ)障害内容の増悪・緩解の見通しなどについて
医師が今後の見通しを書く。
「症状固定している」「今後の緩解の見通しはない」「または不明」などの内容を書いてもらうといいでしょう。

後遺障害診断書のダウンロード

▶書式ダウンロード

左側の欄に書く項目
  • 受傷日時:交通事故に遭って怪我をした日付
  • 症状固定日:医師に判断してもらって記載
  • 当院入院期間(当院通院期間):後遺障害診断書を書いた病院の入院、通院期間
  • 傷病名:症状固定時に残存している症状の病名を記載
  • 既存障害:交通事故以前の精神・身体障害があったかを記載
  • 自覚症状:被害者(患者)が医師に申告した自覚症状を医師が記載
  • 精神、神経の障害・他覚症状および検査結果:他覚症状および検査結果を記載する項目であり、どの部位で「痛み」が残っているのか、神経症状(むちうちなど)はこの欄に記載
  • 胸腹部臓器、生殖器、泌尿器の障害:各部位に関する検査結果、他覚所見を記載
  • 眼球、眼瞼の障害:各部位に関する検査結果、他覚所見を記載
  • 右側の欄に書く項目
  • 聴力と耳介の障害:該当する場合に記載
  • 鼻の障害:該当する場合に記載
  • そしゃく言語の障害:耳や鼻や口の障害について、それぞれ行った検査をした結果を記載
  • 醜状障害:醜状痕が残っている場合に記載
  • 脊柱の障害:脊柱(背骨)の骨折や脱臼があった場合に記載
      ・運動障害:脊柱の障害として、頚椎捻挫や腰椎捻挫などの場合に記載
  • 体幹骨の変形:体幹骨が変形した場合に記載
      ・上肢・下肢および手術・足指の障害:短縮・欠損・変形・関節機能などの障害を記載
      ・障害内容の増悪・緩解の見通し:「症状固定」「今後の緩解の見通しはない(または不明)」など記載してもらうと良い
  • 後遺障害の書類作成の体験談

    以下、実際に後遺障害の書類作成を経験した男性の体験談です。

    ・48歳男性 

    ・交通事故日 平成22年12月24日 

    ・症状固定日 平成23年11月10日 

    ・自覚症状 手の痺れ、頚椎痛、肩こり

    ・他覚症状および検査結果

    MRI C3-4-5-6椎間板膨隆 X-P C5-6変形狭少 両肩に放散痛あり。

    ・障害内容の見通し(後遺障害診断書に担当医師の記入)

    事故以前から頚椎に変形あり。外傷が加わり局所に神経症状残す。

    保険会社からは年明け位には等級申請の結果出ます、と連絡がありました。

    しかし書類提出から3か月。通常1,2か月で結果が出ると聞いたのですがどうなっているのでしょうか。

    後遺障害認定には、後遺障害の内容によりますが、頚椎捻挫であれば、12級か14級のいずれかになります。

    通院期間、実通院日数、自覚症状を説明できるMRIの画像所見の有無が認定のポイントです。そして、事故後の痺れと事故の衝撃の大きさが審査されます。

    自覚症状には客観的所見があったほうがいい

    事故以前の症状は当然事故と関係ありませんから、認定には関係ありません。

    また、自覚症状を裏付ける客観的な所見が少ないと、後遺障害認定はされません。

    後遺障害認定がないと後遺障害慰謝料、逸失利益などの損害賠償請求で全く支払われなくなってしまいます

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    後遺障害認定を獲得しやすい診断書作成にあたっての注意点

    • 自覚症状はできる限り正確に書いてもらう
    • 診断書の記載内容を自分でも確認する
    • 作成後に記入漏れがないか確認する
    • 診断書を書いたことのある医師に作成を依頼する

    自覚症状は後遺障害診断書の中で唯一、被害者自身が訴える部分ですので、できる限り詳細に申告し記載してもらいましょう

    後遺障害診断書は、後遺障害の等級設定に関わってくるため、診断書に書かれている内容によって、保険会社からもらえる賠償金額が変わってくることもあり得ます。

    項目内容は、氏名、性別、生年月日、住所、職業、受傷日時、症状固定日、入院期間、通院期間、傷病名、既存障害、自覚症状、各部位の後遺障害の内容、障害内容の増悪・緩解の見通しなど、シンプルな内容になっています。

    記載内容をしっかり確認しましょう

    医師を完全に信用するのではなく、しっかりと自ら記入内容を確認する必要があります。

    特に症状固定日、入院期間、後遺障害の内容などは、等級認定申請に大きくかかわってくるため、注意してチェックしましょう

    また、「症状固定」と「改善の見込みがあります」の両方が書かれていると矛盾があるので記載されていないか確認しましょう。

    基本的に診断書の書き直しはできない

    記載内容が十分でない場合には認定基準に満たさない可能性があるので書き直しの必要があります。

    しかし、医師の中には一旦書いた診断書を書き直すことを拒否する医師もいますので、慎重に書いてもらう必要があるのです。

    そのため、目の前で書いてもらうか書いてもらったらすぐに内容のチェックをするようにしましょう。
    修正箇所が見つかり次第、事実と異なる内容があるので書き直してほしいことを伝えましょう。

    また自賠責保険会社からの認定等級結果の回答に納得できない場合は、異議申し立てを行うことができます。

    異議申立をする際には、記載漏れがないかや認定理由を論理的に理解し指摘する必要性があります。
    医学的知識やMRI画像など医学的証拠も立証には必要なので、医師との連携は不可欠です。

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    診断書を作成してもらうのにかかる費用と期間

    後遺障害診断書を作成するのにかかる費用

    後遺障害診断書を作成するには作成費用がかかります。料金は病院ごとに異なりますが、作成料1通5千円~1万円程度の場合が多いです。

    作成するのにかかった料金は後遺障害が認定されれば、交通事故の損害内容に含まれ相手に請求することができます。

    後遺障害診断書が完成するまでの作成期間

    医師に後遺障害診断書の作成を依頼して用紙を渡してから、すぐに記載に必要な検査を行い作成完了してくれることは少ないでしょう。

    医師の忙しさなどにもよりますが、医師に後遺障害診断書の作成依頼をしてから完成するまではだいたい2週間前後と考えておけばいいでしょう。

    まとめ

    後遺障害診断書の書き方のポイント

  • 作成するタイミングは症状固定後
  • 症状固定の適切な時期は担当医師が決める
  • 医師に診断書作成を拒否されたら転院する
  • 診断書の作成経験がある医師に依頼する
  • 自覚症状を正確に伝えて記載してもらう
  • 記載内容に漏れがないか自分で確認する
  • 交通事故に詳しい弁護士に無料相談する
  • 後遺障害診断書は等級認定をしてもらううえで非常に重要な書類となります。

    そのため上記のポイントをしっかり確認して適切な内容の診断書を作成してもらい等級認定を確実に受けられるようにしましょう。

    後遺障害を正しく認定してもらい、示談を円滑に進めるためにも、事故後なるべく早い段階で弁護士に相談することをお勧めします。

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