2019.11.18 更新

交通事故の症状固定は誰が決める?示談交渉を始める前に知っておくこと

「ケガをしてまだ治療中なのに、治療打ち切りの連絡が保険会社からきた」
「症状固定したら治療費はもう請求できないの?」

症状固定とは、『これ以上治療を続けてもケガの回復・改善が期待できない状態』のことを指します。

症状固定は保険会社が決めるものではありません。最終的な判断は医師が行います。

まだ完治していないのに保険会社から治療費打ち切りの連絡がきたり、医師に自分の身体の状態をうまく伝えられない場合はまず医療知識がある交通事故専門の弁護士に一度相談してみてください。

適切な症状固定の時期や、慰謝料額などをアドバイスしてくれます。

交通事故の症状固定の決め方|いつまで治療を続けられる?

「症状固定」という言葉を知っていますか?

交通事故にあって損害賠償請求をするうえで、この症状固定が重要な意味をもちます。交通事故でケガを負ったとき、治療をして完治すれば問題はないのですが、症状が残ってしまうこともあります。

症状固定とはそういった、「治療を続けても症状が改善する見込みのない状態」をいいます。

交通事故の損害の項目は数多く、入通院に関する実費(治療費)や入通院慰謝料、後遺障害慰謝料や逸失利益などがあります。これらの損害の項目は、症状固定後に後遺障害の認定を受けてからでないと計算することができません。

保険会社から治療費打ち切りの連絡がきたらどうすればいい?

そのため、症状固定後に交通事故の示談交渉をスタートすることになります。正確にいうと症状固定の診断を受けただけでなく、その後に後遺障害の認定請求を行い、等級認定を受けてから損害賠償金の計算をするので、実際の示談交渉はそれ以降となります。

交通事故にあった人に対する損害賠償として「傷害に対する賠償」と「後遺障害に対する賠償」があります。後遺障害を負う事故の場合、医師から症状固定と診断された日(症状固定日)以前の損害を「傷害部分」、以降に発生する損害を「後遺障害部分」と分けます。

症状固定日を決める理由として、損害賠償の基準を明確にすること、治療を続けても症状が改善する見込みがないのであれば加害者に治療費を負担させる意味がないこと、などが挙げられます。

症状固定の後の流れ~後遺症が残れば後遺障害認定を

症状固定したかどうかは担当医師による医学的な判断に基づいて決められます。継続的にその患者を診ていた医師でないと正確に診断をすることは難しいからです。

その意味では、症状固定したかどうかを判断する基準を明確にすることは難しいといえるでしょう。

症状固定の後の流れ~後遺障害認定の申請方法

ただ、医師が判断しているとはいえ、症状固定の診断を受けた後も痛みなどが残る場合、まだ通院して治療を続けたい気持ちが強いでしょう。
また保険会社から治療費の打ち切りを迫られている場合も同様といえます。

では、診断後も通院を続けた場合その治療費や通院費を損害賠償請求することは可能なのでしょうか?

まだ保険会社から治療費の打ち切りを打診された段階であれば、保険会社と交渉の余地があります。

具体的には、担当医師に意見書などで「まだケガが完治していないので、通院治療が必要」という指示をもらいましょう。

保険会社は「ケガがすでに完治している」という理由で治療費を打ち切ろうとしているので、医師から「まだ治療が必要」という診断がなされれば、治療費の支払いが継続(再開)される可能性があります。

一度治療費の支給を完全に打ち切られてしまったら、その後支払いを再開してもらうのは難しくなります。ただしそうなったとしても、その後ずっと治療費の請求ができなくなるわけではありません。

保険会社は、交通事故によって発生した入通院費を負担する必要があります。最終的に示談が成立した際に、未払いの治療費(被害者が自己負担した治療費)があれば、まとめて請求することが可能です。

症状固定の後の流れ~弁護士に相談し、慰謝料を受け取る

保険会社側からすると、通院期間が延びると支払う治療費は増えます。

おさらいすると、症状固定とは「治療を続けても症状が改善する見込みのない状態」のことを指しました。

なので、症状固定であれば治療をする必要もないし、治療費を支払う必要もなくなります。よって保険会社側は、そろそろ症状固定をしませんかという形で治療費の打ち切りを打診するのです。

具体的に通院期間に応じた打診されるタイミングとしては以下のようなケースが多いです。

  • 打撲:1ヶ月程度
  • むち打ち:3ヶ月
  • 骨折:6ヶ月

上記程度が目安になり、保険会社の中に「DMK136」などというマニュアルがあるともいわれています。

実際にこのくらいのタイミングで保険会社から治療費の打ち切りを言われている人も多いです。ただ、事案によるので必ずというわけではありません。あくまで目安と捉えてください。

医療知識のある交通事故専門の弁護士に相談するタイミング

ここまで、交通事故の示談において「症状固定」の診断がどのような役割を果たすかを見てきました。

とても重要な役割を果たす症状固定の診断ですが、一般的にはなじみのない言葉ですので、保険会社から症状固定の打診を受けるかもしくは医師から診断を受けても、正しくその意味を理解できずに損失を被る可能性があります。

例えば、後遺障害認定を受けられずに最終的な損害賠償金額が本来得られた金額より少なくなってしまったり、不十分な治療しか受けられずに後遺症に苦しんでしまったりするケースが想定されます。

ですから「症状固定」という聞きなれない言葉が出てきたタイミングで弁護士に相談することが必要です。

いつまで治療を続けるべきかや、治療費を打ち切られた場合の対処方法はもちろん、慰謝料の考え方や計算方法などについても弁護士ならば法律のプロとして最適解を出してくれるでしょう。

相手方の保険会社から不利な条件をつきつけられたとしても対等以上にわたりあって、被害者に有利な内容で示談をまとめてくれます。

症状固定の打診を受けたタイミングで弁護士に相談することは、結果としてメリットが多くなります。早めの相談が有効です。

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