2020.2.25 更新

追突事故の被害者になったらすべきことと示談交渉で損をしないポイント

「追突事故にあった…慰謝料や損害賠償など、どう対応すればいい?」

追突事故の被害者となってしまった場合、きちんと対応しないと相手方の保険会社の言いなりになってしまったり、必要な補償が受けられず泣き寝入りとなったりします。

特に過失割合ゼロの追突事故は通常の示談交渉とは異なり、「自分の保険会社に示談交渉をしてもらえない」という点に注意が必要です。

この場合、「自力で交渉する」もしくは「弁護士に依頼する」といった方法があります。

弁護士に相談をするなら早めのほうが良いです。また、弁護士費用特約のオプションが付いている保険に加入していれば、費用の面でも心配はいりません。

この記事では、追突事故の被害者が示談交渉に臨むときに、どのようなポイントに気をつけるべきかを解説していきます。

【治療→示談】追突事故の被害にあってからすべきこと

追突事故の被害にあってしまったときには、「事故直後にすぐに取り組むべきこと」と「事故の翌日以降にかかわってくる治療や示談交渉」の2つを意識する必要があります。

事故直後にやるべき対応4つ

追突事故が発生した直後には、以下の4つの対応をすぐにすることが重要です。

見落としている部分があると損害賠償請求にも影響してくるので、もれなくチェックしてみてください。

1.安全を確保して警察に連絡

車を運転中に追突されてしまったら、二次被害を防ぐために車を安全な場所に停車させます。

車から降りて事故状況を確認し、すぐに警察に連絡をしましょう。

ここで気をつけたいのは、事故直後に示談交渉を行ってしまうこと。なぜなら、示談が決着すると、後で慰謝料を含めた損害賠償を請求できないからです。

直後は体に異変がなくとも、後になって手足のしびれやむちうちに気づく可能性もあります。
また警察に連絡をする義務があるので、その場で加害者側と示談を行ってはいけません。

2.相手方の身元の確認

加害者側の身元を確認することも大切です。

免許証を見せてもらったり、車のナンバーをひかえたりして、警察が来るのを待ちます。

名刺がある場合には、忘れずに受け取っておきましょう。

3.証拠の保全

手元にスマートフォンなどがあるなら、事故現場の写真を撮ったり、車の損壊具合をデータで残したりしておくことも重要です。

ただ、無理に撮影をしようとすると加害者側と揉めてしまうこともあるので、必要な範囲に留めておきましょう。

警察が到着したら、きちんと事故状況を伝えて、実況見分をしてもらえば問題ありません。

ちなみに、追突事故の被害者が運転免許の点数を減点されたり、ゴールド免許が取り消しになったりすることはないのでご安心ください。

4.保険会社の契約内容を見直して弁護士費用特約が付いているかをチェック

事故が起こった際に忘れてしまいがちなポイントですが、自分が加入している保険のオプションとして「弁護士費用特約」が付いている場合も多いです。

そのため、保険会社に連絡をして弁護士費用特約が使えるのかを確認しておきましょう。

費用の負担がなく、弁護士に相談できるのであれば、その後の示談交渉もスムーズに進められます。

事故の翌日以降の流れ

事故直後の対応が済んでからは、病院に行ってけがの治療を行いましょう。

軽いけがだと考えていると、後からむちうちなどの症状が出てくることもあるので、交通事故とけがの因果関係をハッキリさせるためにもすぐに通院すべきです。

けがが完治するか、症状固定(これ以上治療を続けても症状の改善が見られない状態)まできちんと通院することが大切です。

そして、加害者側に対して損害賠償請求を行うために示談交渉を進めていく流れとなります。

異常がなくてもすぐに病院に行くべき?

追突事故とけがの因果関係を明確にするために、事故直後に体に異常がなかったとしても、必ず病院に行きましょう。

すぐに症状が現れなくても、むちうちのように時間が経過してから症状が出てくるケースもあります。

そのため、事故当日か翌日には病院に行き、きちんと診断を受けることが大切です。

病院でやるべきことと通院・入院期間の目安

交通事故にあったら、まずは整骨院ではなく、整形外科などの病院で診断してもらいましょう

診断書の作成は医師しか行えませんし、大きな病院のほうが検査機器も充実しています。

自覚症状をきちんと医師に伝えて検査を行ったうえで、診断書を作成してもらうことが大切です。なお整骨院でのマッサージなど施術を受ける場合は、医師の診断と許可をもらってから、通院するとよいでしょう。

また、入院や通院に関しては損害賠償請求にも影響してくるので、自己判断で治療を止めてしまってはいけません。

医師から完治もしくは症状固定と伝えられるまで、しっかりと治療を継続することが重要です。

治療打ち切りの対処法と転院時の対応

治療を継続していると、相手方の保険会社から治療の打ち切りを伝えられることもありますが、慌てる必要はありません。

被害者にとって加害者側への治療費請求は正当な権利です。
もちろん不必要な治療費の請求はできませんが、完治や症状固定に至っていない間は、保険会社から打ち切りを宣告されても、あとで治療費を請求できます

とはいえ、被害者にとって保険会社から「打ち切り」と言われてしまっては、どうしていいかわからないものです。

保険会社への対応に困ったときには、一人で悩まずに弁護士にサポートしてもらうことも検討してみましょう。

また、入院や通院をしている病院が合わないと感じる場合には、転院することも可能です。

転院をしても治療費の請求には支障がないので、状況を見て判断してみましょう。

示談交渉は治療後に始める

けがの治療を行っていると、「示談交渉はいつ進めるべきか」と判断に迷うかもしれません。

注意しておきたいことは、いったん示談交渉を開始するとそれ以降の損害賠償を請求できない点です。

そのため、示談交渉は治療が終わってから始めるほうが良いと言えます。

具体的には、
・(後遺症がない場合)医師から完治を告げられた
・(後遺症がある場合)後遺障害の認定を受けた
タイミングです。

示談交渉を進める上で基本となる4つのポイントについて解説します。

1.示談の提案文書の精査

けがの治療後、相手方の保険会社から示談を提案する文書が送られてきます。

文書の内容は、休業損害に対する補償や慰謝料などの項目と金額が記載されています。

保険会社の提示に問題がないかを1つずつ精査していく必要があります。

不明点や疑問点がある場合には後回しにせずに、すぐに質問することが大切です。

2.不満がある場合、証拠資料を送付

保険会社が提示してきた示談内容に納得できない場合には、具体的な理由を説明したうえで、妥当な金額を提示して反論することが重要です。

とはいえ、根拠もなく反論はできません。まずは資料や検査データなどを示し、保険会社宛てに送付しましょう。

きちんとした証拠を提示するためには、担当医師のサポートも必要です。自覚症状などを伝えて、診断書に反映してもらうようにしましょう。

3.相手の保険会社から回答がくる

被害者側からの反論を保険会社が検討し、回答書などが送られてきます。

「当初の提示額から上乗せをする」もしくは「当初の提示額が限度である」といった回答が示されるので、内容をよく確認しましょう。

4.示談が不成立に終わった場合、訴訟等の手続きの検討

双方が主張や反論を続けても、相手がそれ以上は譲歩できずに合意できないといったケースもあります。

その場合は示談交渉が不成立となり、訴訟等の手続を検討することになります。

訴訟では主張を裏付けるための資料を集めたり、たびたび裁判所に出向いたりするため、被害者一人で争うのはあまりに負担が大きいものです。

一人で悩んでしまわずに、早い段階で弁護士に相談するのも1つの方法だと言えます。

追突事故の被害者は自分の保険会社に示談交渉をしてもらえない

追突事故は通常の交通事故とは異なり、自分の保険会社に示談交渉を進めてもらうことができないという特徴があります。

追突事故では基本的に、過失割合(発生した交通事故に対する責任の割合)は10:0(加害者:被害者)となります。

被害者側に過失がなく損害賠償の支払いはないため、被害者側の保険会社が示談交渉にかかわれないのです。

自分一人で示談交渉をするときの注意点

追突事故のケースでは自分一人で示談交渉を行うと、相手方の保険会社に言いくるめられてしまって、妥当な示談金を受け取れない可能性もあります。

また、保険会社はいわば示談交渉のプロ。知識やノウハウで及ばない点が多いだけでなく、慣れないやりとりにストレスを抱えてしまうこともあるのです。

さらに、交通事故の損害賠償請求は、民法の定めによって3年で時効と決められています。

そのため、3年を経過してしまうと損害賠償の請求そのものができなくなる恐れもあるのです。

保険会社とのやりとりや納得できる示談金を得るためには、交通事故事案に詳しい弁護士に依頼することも大切です。

弁護士に示談交渉を依頼すると慰謝料が増額

示談交渉は自分でも進められますが、弁護士に依頼をしたほうがさまざまなメリットを受けられる点を押さえておきましょう。

特に慰謝料などの損害賠償金は、弁護士に依頼をすることで増額する可能性があります

慰謝料の算定基準や請求額の目安について紹介します。

慰謝料の算定基準

慰謝料は自賠責保険基準・任意保険基準・弁護士基準の3つのどれかで計算され、それぞれ金額が異なります。

基本的には、「自賠責基準<任意保険基準<弁護士基準」で慰謝料が増額する傾向にあります。

弁護士基準は自分で保険会社と交渉しても適用されず、弁護士に示談交渉を依頼することで適用されます。

弁護士に依頼すると、慰謝料が増額する可能性があるだけでなく、相手方の保険会社とのやりとりを一任できるため負担を軽減できるのです。

請求額の目安(むちうちの事例)

請求できる慰謝料の一例として、むちうちで後遺障害が認定された場合を取り上げます。

自賠責保険基準と弁護士基準の請求額を比較したものが、以下の表です。

等級 自賠責保険基準 弁護士基準
12級 94万円 290万円
14級 32万円 110万円

※参考:日弁連交通事故相談センター 東京支部「損害賠償額算定基準(2020年版)(通称・赤い本)」

むちうちが後遺障害として認定されるケースでは、12級または14級となる場合が多いです。

弁護士に依頼をすれば慰謝料が2倍になる可能性もあります

なぜ弁護士に依頼すると慰謝料が高額になりやすいのかというと、弁護士基準は過去の裁判の判例をもとにしているからです。

示談交渉が決裂してしまったときには裁判に移行するケースが多いですが、過去の判例が裁判では重視されるため、納得できる慰謝料を請求しやすいのです。

また、弁護士は個々の具体的な事情(被害者が受けている苦痛・生活への影響など)を証拠によって裏付けてくれます。

総合的に判断してもらえるので、休業損害や逸失利益(将来得られるはずだった収入に対する補償)なども請求できる場合もあり、トータルの損害賠償額が増える傾向にあります。

弁護士費用特約を利用して自己負担を軽くする

弁護士費用特約とは、本来であれば依頼人が支払うべき弁護士費用を保険会社が肩代わりしてくれるサービスです。

任意保険のオプションとして付与されているケースも多いので、追突事故の被害にあったときにはすぐに確認しておきましょう。

弁護士費用特約では、限度額が300万円に設定されている場合が多い点も押さえておく必要があります。

ですが、弁護士に依頼をすることで示談金が増額となる可能性も高く、仮に自己負担分が発生しても相殺できるはずです。

また、示談交渉の手続きを弁護士に一任できるため、精神的・時間的な面で負担の軽減につなげられます。

保険会社から提示された示談金に納得ができなかったり、一人で交渉することに不安を感じたりするときには、弁護士の手厚いサポートを活用してみましょう。

まとめ

追突事故の被害者となると過失がないことから、自分の保険会社に示談交渉を任せることができません。

ただ、一人で相手方の保険会社と交渉を進めるのは不安も多く、示談金に納得がいかないケースもあるものです。

事故後の対応や治療を進めると同時に、弁護士への相談も検討してみましょう。

弁護士費用特約を使えば自己負担を軽減できるうえに、示談金の請求額が高くなる可能性もあります。

保険会社とのやりとりも任せられるので、気軽に弁護士に相談してみましょう。

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