2017.10.2 更新

交通事故の休業損害の計算方法は?主婦・自営業者はもらえるの?

「サラリーマン以外でも休業損害はもらえる?」
「休業補償はどうやって計算するの?」

交通事故が原因で働けなくなり、休業を余儀なくされた場合、 その期間に休業しなければ得られるはずだった収入を休業損害として請求することが可能です。

可能であれば必ず請求したい休業損害ですが、会社員以外でも、果たして請求することは可能なのでしょうか。

この記事では休業損害の計算方法から、請求に必要な書類、休業損害の請求の可否まで、幅広く解説します。

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交通事故の休業損害とは?

交通事故に遭ってケガを負ってしまい、しばらくの間働けない、早期退職をせざるを得ない状態となった場合には、休業損害を請求することが可能です。

交通事故で損害賠償請求を行う場合、損害賠償金は積極損害、消極損害、慰謝料の3つに細分化することができます。

損害賠償金の内訳
積極損害 入院費、治療費、通院費、通院交通費、付き添い看護費、修理代など。(葬儀関連費用、弁護士費用も含まれるが取り扱いが例外的)
消極損害 事故に遭っていなかったら得られていたであろうお金。休業損害、逸失利益など。
慰謝料 交通事故が原因の精神的苦痛に対して支払うお金。傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料などが該当。

つまり、休業損害は消極損害の一部ということです。

なお、休業損害は休業補償と呼ばれることもあります。正確に言うと、休業補償は労災適用の場合の呼び方、休業損害は交通事故の場合の呼び方になります。

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休業損害の計算方法~自賠責基準の場合~

交通事故の休業補償の計算方法は、大きく自賠責基準、任意保険基準、弁護士・裁判所基準という3つの計算基準のどれを適応するかで異なります。

まずは自賠責保険を基準とした計算式から紹介します。

自賠責基準の場合には、計算式は以下の通りです。

自賠責基準の計算方法
休業損害=(1日)5,700円×休業日数

なお、有給休暇を使った場合、その分についても休業日数に含まれます。その理由は、本来なら自由に使えるはずだったのに、交通事故によって有給を使わざるを得なくなったためです。

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休業損害の計算方法~任意保険基準の場合~

任意保険基準の場合、一概にどんな計算式で求められる、と断言することはできません。

それは、加入している保険会社により金額も計算方法も異なるからです。

そのため、一概にどんな計算式で求められる、と断言することはできません。

金額に関しては、自賠責基準よりはマシ、くらいに考えるのがいいかもしれません。

任意保険基準よりも、多い金額をもらえる可能性があるのが、次の「弁護士基準」(裁判基準)で計算した場合です。

休業損害の計算方法~弁護士基準の場合~

弁護士・裁判基準が用いられる場合には、「1日あたりの基礎収入(実収入)×休業日数」という計算式が適応されます。

弁護士基準(裁判基準)の計算方法
休業損害= 1日あたりの基礎収入(実収入)×休業日数

ところで上記の計算式にある、基礎収入と休業日数とはなんでしょうか。次の段落で具体的に説明します。

1日あたりの基礎収入・休業日数の算出方法は?

1日あたりの基礎収入

「1日あたりの基礎収入」については、交通事故前3カ月分の平均給与額を算出して、その数字を90日で割ることによって求めます。

1日あたりの基礎収入の求め方
  • 交通事故前の3ヶ月分の平均給与額÷90(日)
  • 具体的には、事故前3カ月間の平均賃金から算出するというイメージです。

    交通事故前の3ヶ月分の平均給与額は、事故前3ヶ月分の休業日数、そして給与額が記載されている休業損害証明書を作成してもらうことで、算出してもらいましょう。

    休業損害証明書は、事故が原因で収入が減ったことの証拠になる、重要な書類です。書類自体は、勤務先に依頼することで、作成してもらうことができます。

    これに、実際に休業した日数をかけることによって、休業補償(裁判基準)を計算します。よって、休業補償で受け取れる金額は、事故前の収入や休業日数により大きな影響を受けます。

    休業日数

    休業日数とは、名前の通り、事故による怪我で何日間仕事を休むことになったか、という日数のことを表します。

    この休業日数についても、上記の休業損害証明書で確認することが可能です。

    また、休業中の通院や自宅療養が、休業日数として認められないことがまれにあります。

    事故による傷の程度などから、本当に休業する必要があったのかどうか、と疑われることがあるからです。

    そういった事態を避けるため、医師に通院する必要があった旨などを、診断書に書いてもらう、などの対処が必要です。

    休業損害を請求する方法は?書類は何が必要?

    それでは、休業損害を請求する場合にはどのようにするのでしょうか。

    休業補償は損害賠償のうちの「消極損害」にあたります。そのため、休業補償についても、ほかの損害賠償と同様に、相手側の保険会社に請求をします

    この点、相手側に保険会社がいない場合(=相手が任意保険に加入していない場合)には、その人が加入している自賠責保険の会社に請求します。

    休業損害を請求する際、必要な書類は、以下の通りです。

    必要な書類一覧
  • 休業損害証明書
  • 源泉徴収表
  • 給与明細書
  • 確定申告書・納税証明書(自営業の人)
  • 入院の証明書(入院により休業していた場合)
  • 相手側の保険会社に休業補償を請求する場合には、まず勤務先に休業損害証明書を出してもらう必要があります。休業損害証明書には、事故前の給料の金額や事故後の休業日数などを記載してもらいます。

    また、実際の収入を証明するために源泉徴収票や給与明細書、自営業の人は確定申告書や納税証明書などが必要になることもあります。さらに、入院していて働けなかった場合には、入院の証明書を提出する必要もあります。

    前述のように、休業補償は働けなくなったことによる収入減少分を補償するものです。そのため、「就労者」以外の人には認められません。この就労者には、正社員はもちろん、パートやアルバイトも含まれます。

    ただし、すでに内定先が決まっていて、そこで働くことが確実というケースなどには、休業補償が認められる場合があります。

    今回は深く触れませんでしたが、休業損害ではなく慰謝料についても知りたいという方は交通事故の慰謝料は増額できる?金額と請求基準の関係とはでも紹介しています。よろしければ参考にしてみてください。

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    専業主婦・自営業者・兼業主婦・学生でも休業損害はもらえる?

    知らない方が多いのですが、実は主婦の方・自営業の方・パートにお勤めの方、学生(条件あり)でも、休業損害を受け取る事が出来るのです。

    以下、それぞれの算出方法を紹介します。

    兼業主婦の場合

    パートをしている主婦(兼業主婦)でも休業損害をもらえます。パートをしている主婦も家事労働をしていますし、その家事労働には専業主婦と同様に経済的価値があるとみなされるからです。

    算出法も同じく、1日あたりの基礎収入×休業日数です。

    ただ、パートをしている兼業主婦の場合、1日あたりの基礎収入をどのように設定すべきかが重要です。
    パートをしている主婦が、パートの収入を基準にしてしまったら、専業主婦の1日1万円に比べて、非常に基礎収入が低くなってしまうからです。


    実際には専業主婦と同様かそれ以上に働いているにもかかわらず、休業損害が専業主婦より少なくなってしまうのは不合理です。

    そこで、兼業主婦の場合、基本的には専業主婦と同様、全年齢の女性の平均賃金を1日あたりの基礎収入とします。
    仕事によってそれを超える実収入がある場合には、実収入を基準に計算します。つまり、比較したときに金額が高い方を採用するということです。

    このことによって、専業主婦との不均衡が起こらないようにしています。

    主婦ではなく主夫だった場合、もらえる金額は変わる?

    昨今、女性ではなく男性が家事を行う場合も増えてきています。
    そのため、主夫の場合どうなるのか、気になる方もいるでしょう。

    この場合には、全年齢の男性の平均賃金ではなく、全年齢の女性の平均賃金を使います。
    そうしないと、主婦が女性か男性かによって休業損害の金額に差が発生して不合理になってしまうからです。

    専業主婦の場合

    専業主婦でも、事故による怪我で家事ができなくなってしまった分は、休業損害として申請することができます。

    専業主婦に対する休業損害は、賃金センサスという、それぞれの年齢における平均賃金を表した統計を利用し、そこから1日分の基礎収入を算出します。

    その基礎収入は1日あたり1万円程度の金額で計算します(弁護士・裁判基準の場合)。
    そこで、たとえば3日休んだ場合には3万円、10日休んだ場合には10万円程度となります。

    自分の場合に妥当かどうかについては、この計算方法に当てはめて計算してみて、相手の保険会社から提示を受けている内容と比較して見る必要があります。

    自営業の場合

    自営業の場合は、確定申告を利用して、事故の前の年の収入を調べる必要があります。

    後はその金額を365日で割ることで、1日あたりの基礎収入を算出することができるので、最後に休業日数をかけることで、休業損害の算出ができます。

    学生の場合

    学生は本来、休業損害の対象には入りません。

    しかし、アルバイトをしている学生の場合、休業損害を請求できる可能性があります。

    休業損害を請求する場合、アルバイトで1日どれだけ稼いだか、という平均を算出する必要があります。

    そのため、給与明細などは捨てずに保管しておきましょう。

    後はその平均額に、休業日数をかけることで、休業損害額を算出することができます。

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