2017.8.10 更新

交通事故の示談交渉、知っておきたいこれだけのこと

交通事故に遭い、あるいは交通事故を起こして示談交渉をすることになった場合、弁護士に依頼したいけれどいくらかかるのか、示談金は一般にどれくらいもらえるのか、相手が示談に応じてくれない場合はどうすればいいのかなど、いろいろと不安という人は多いかと思います。
そこで今回は、交通事故の示談交渉をするうえで知っておくべきことを、専門家に聞いてみました。

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交通事故の示談、弁護士に依頼するといくらかかる?

交通事故に遭った場合、被害者と加害者の間で話し合って賠償額を決めることになります。これを「示談」というのですが、裁判所が介入することなく、当事者間(あるいは双方の加入している保険会社間)の話し合いによって解決を図ります。

ただし、法律の知識がない人が示談をするのはかなり大変です。そこで、通常は法律のプロである弁護士に依頼をすることになります。それでは、弁護士に依頼するとなると、どれくらいのお金が必要になるのでしょうか。

交通事故でかかる弁護士費用については、「相談料」「着手金」「成功報酬」に大きく分けられます。弁護士の法律相談料は通常は一律であり、30分5,000円(消費税別)となっています。

着手金については、示談交渉をするケースと訴訟を起こすケースとで異なります。交通事故で賠償金が見込める場合、一般に着手金は安めに設定することが多いのですが、示談交渉だけのときには着手金が10万円くらい、訴訟を起こすとしても10万円~30万円くらいの範囲で依頼ができることが多いです。

報酬金については、加害者側から回収できた金額の10%~16%くらいに設定されていることが多いため、回収できる金額によって支払う報酬金は大きく異なります。

相談料 交通事故案件の相談料は、一律30分5,000円(消費税別)
着手金 正式に依頼すると決まったときに支払う費用
A:示談交渉で賠償金が取れると見込まれる場合:10万円程度
B:訴訟に持ち込む場合:10万円~30万円程度
報酬金 示談または裁判の終了後に相手側から回収できた金額の10%~16%程度

ちなみに弁護士に依頼する方が示談は早く終わりやすいです。

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相手側が示談に応じてくれない。そのときどうする?

実は、示談交渉をするといっても、相手側が応じない場合もよくあります。例えば、相手が保険に入っていないケースでは、相手である加害者本人が対応することになりますが、このような場合には示談交渉が困難になることが多いです。

相手が保険に入っているケースでは、通常なら示談交渉に応じないということはありませんが、まれに被害者側が「クレーマー扱いをされているとき」や「保険金詐欺が疑われているとき」などでは、示談交渉に応じてもらえない場合があります。

このような場合、相手側に示談交渉を強要することはできません。示談は、あくまでも「当事者双方の合意」があってできることだからです。相手が示談に応じないのであれば、調停やADR(※)を利用するか、裁判手続きを利用するしかありません。
※「Alternative Dispute Resolution」の略称であり、「裁判外紛争解決手続」と呼ばれる。

交通事故で示談しないとどうなるのか気になる方はこちらの記事をチェック

また、話し合いの折り合いがつかないケースで特に多いのは、損害についての考え方が折り合わないとき。なかでも多いのは、損害と事故との因果関係が認められるどうかです。

例えば、治療期間が長引いている場合に、保険会社からその傷病と交通事故との因果関係が認められないという理由で、賠償額の算定に入れないと主張されることがあります。

具体的には、事故が原因でうつ病にかかり、通院が続いている場合です。そのうつ病は本人の性格や性質によるものであり、事故が原因でないので、その分の治療費や慰謝料は支払わないと言われたりします。

高次脳機能障害(※)の場合なども、診断が難しいことや交通事故から相当期間が経過してから発症することが多く、症状自体の立証や交通事故との因果関係が争われて、賠償額に算定するかどうかかの争いが起こりがちです。
※交通事故による頭部のケガなどが原因で脳が部分的に損傷を受けて、言語や記憶に関する機能に障害が起きている状態のこと。

双方が主張を譲らず、折り合いがつかなければ、訴訟や調停を起こすことになるわけです。

相手との話し合いが折り合わず、示談が成立しない場合には裁判によって解決します。裁判となった場合、請求者側が保険会社に対して訴訟を起こして、損害賠償を請求する形になります。そして、訴訟手続きのなかで裁判所が事実認定を行い、それぞれの損害の費目について当てはめ、計算をすることによって、最終的に裁判所が慰謝料の金額を決定します。このときに、後遺障害についても争いがあれば、裁判所が終局的に等級認定を行います。

なお、判決が出るとその内容ですべてが決定していまいますが、裁判の手続き中に裁判所から和解勧告があることが多いので、当事者双方が納得すれば、裁判上の和解によって事件が解決するケースもよくあります。

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示談交渉では、誠実な対応を心がけよう!

可能であれば、裁判に進むことなく、示談交渉で解決するのがベストな選択。示談交渉を進めていくうえで、当事者が気を付けるべきことは何でしょうか。

最も重要なのは、相手方に対して不誠実な態度を見せないことです。例えば、加害者側であれば、示談交渉を保険会社に依頼したとしても、被害者にお見舞いを持って謝りに行くなどのことはしてもよいでしょう。当事者がお互いに反発する感情が高まると、それだけで示談が成立しにくくなります。

また、示談交渉において無茶な主張をしないこともトラブルを起こさないための一つの方法です。交通事故の場合、定められた裁判基準(※後述)というものがあるので、それに明らかに反するような主張をしても認められません。明らかに後遺障害がないのにあると主張しても認められないのも同じことです。このような無茶な主張をしても、無駄に示談交渉が長引くだけで何のメリットもありません。

さらに、相手の態度に腹が立ったとしても、直接相手に連絡をして文句を言ったり、脅したりすることもしてはいけません。当たり前と思うかも知れませんが、このような当然のルールが守れないことによってトラブルが発生する場合もあるのです。

なお、症状固定となるまでは、示談交渉が開始できないという点は、理解しておく必要があります。むち打ち症などは、事故の直後に症状が現れないといったケースが多いからです。症状固定となる前に示談交渉で合意をしてしまうと、交渉後に発症した後遺症などは損害賠償の対象にならないのです。

この症状固定となるまでは、示談交渉が開始できないということを理解できず、相手方保険会社の対応が不誠実だと考えてしまう人も多いようなので、注意しましょう。

ただし、物損と人損の両方がある場合には、物損部分については症状固定前に示談を成立させることが可能です。前述のように、人損部分については、症状固定前を待たないと示談を成立させることはできません。

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交通事故の示談金には相場がある?

示談によって話し合いがまとまれば、示談金を受け取ることになります。しかし、受け取る示談金が妥当なのかを知りたい人も多いはず。そもそも、示談金には相場というものはあるのでしょうか。

示談に関しては、損害の費目それぞれについて賠償額の計算方法の基準があり、その基準に従って交渉を進めていくことになります。その意味では「相場」があると言えるでしょう。ただし、交通事故の場合には「自賠責基準」「任意保基準」「裁判基準」の三つがあり、複雑になっています。なお、一番安いのが自賠責基準で、一番高いのが裁判基準です。

自賠責基準 自賠責保険の支払い基準
任意保険基準 任意保険会社の支払い基準
裁判基準 裁判になった場合や、弁護士が被害者の代理人になって保険会社に請求する場合の支払い基準


自賠責基準は、自賠責保険によって損害賠償する際の基準です。自賠責保険は最低限補償されなければならないという趣旨に基づく保険のため、当然その基準は低くなります。

任意保険基準は、任意で加入している保険の会社が被害者と直接示談交渉をする際に用いられる基準です。保険会社の内部では、これに関するマニュアルなどがあると考えられています。

裁判基準は、裁判所が裁判において用いる基準であり、賠償額の算定基準のなかで一番高くなっています。保険会社が弁護士と示談交渉する場合、この裁判基準を用いて計算することになります。その意味では、交通事故の示談交渉は弁護士に依頼したほうが多額の賠償金を得られるというわけです。

これらの基準を基に賠償額を算出するわけですが、その金額に不満がある場合、増額をすることは可能なのでしょうか。

この点、金額に不満があれば示談に応じる必要はなく、裁判を起こすことができます。これにより、示談金の増額ができる可能性があります。

ただし、法律に詳しくない一般人が適切に裁判手続きを進めて、裁判所から適切な損害額の認定を受けることは難しいでしょう。実際には、示談金に不満があるって裁判を起こす場合には、弁護士の力を借りることが必須となります。

先ほど説明したように、保険会社では一般人が相手の場合には「任意保険基準」と呼ばれる保険会社の内部の基準を用います。これは、裁判基準よりも低い基準です。これに対して、弁護士が介入した場合には「裁判基準」を用います。このように二つの基準があることによって、弁護士が介入したときのほうが、提示される示談金の金額が高くなったり、示談金が増額されるケースがあるのです。

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