2018.6.14 更新

弁護士特約は家族が別居していても適用される|その範囲と条件は?

「家族が弁護士特約に入っていれば、自分の事故のときでも使えるの?」

交通事故の示談交渉は、弁護士に依頼をするのが解決の近道ですが、気になるのは「費用がどれくらいかかるのか」ということ。

自分が加入している自動車保険に弁護士特約が付いていれば、自己負担なく弁護士依頼ができるので安心です。

ですが、家族の保険に弁護士特約がついている場合、その特約を使えることがあります。

この記事では、弁護士特約が適用される範囲や条件、家族の特約を使うにあたってよくある疑問にお答えしていきます

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弁護士特約を使える家族の範囲│別居でも一部利用可能

自分の自動車保険に弁護士特約がついていなくても、家族のものが使えると聞いたことがありますが本当ですか?
はい。弁護士特約は、自分名義で加入している保険だけでなく、一定の家族名義の保険についている場合にも利用することができるのです。

自動車保険に弁護士特約を付加していると、弁護士費用や裁判費用が一定額まで保険でカバーできる大きなメリットがあります。

一般的な弁護士特約での補償対象者(特約が利用できる事故当事者)は次のような人です。

①被保険者本人
保険契約で定められた保険の対象者で、通常は契約をしている本人。

②被保険者の配偶者
被保険者の夫や妻。

③被保険者またはその配偶者の同居の親族
被保険者と同居している父母、兄弟姉妹、子などのことで、いわゆる義理の親族(配偶者の親族)も同居していれば含まれる。

④被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
被保険者の子が実家を出て暮らしている場合などには、その子も対象となる。ただし未婚であることが必要です。

⑤契約車に搭乗中の者
①~④以外の人でも契約車に搭乗していた人は対象になる。

⑥契約車の所有者
①~⑤以外の人でも契約車の所有者が別にいる場合にはその人も対象となる。

弁護士費用特約の家族の補償範囲

※オレンジ色の部分が補償範囲です。

つまり、弁護士特約は保険の契約をしている本人以外が交通事故にあった場合にも利用することが可能です。

損しないために、事故にあったときには自分だけでなく、家族も弁護士特約を付けてるかどうかを必ず確認しましょう。

弁護士特約は別居する家族にも適用されるの?

同居をしていなくても弁護士特約が適用される場合があります。以下のようなケースです。

・被保険者の配偶者
・被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
・契約車に搭乗中の人
・契約車の所有者

まず、配偶者は同居別居の区別なく特約の適用対象になります。

被保険者の子が未婚の場合には、被保険者と別居していても特約が適用されます。

例えば、被保険者の子が遠方の大学に通うために下宿していて被保険者と同居してないような場合にも特約を利用することができます。

被保険者自身の子ではなく、配偶者の子(いわゆる連れ子)の場合にも同様に特約の利用ができます。

ただし、未婚の場合に限るため、別居している子が結婚している場合には被保険者の特約の適用はありません

また、被保険者と別居していても、帰省などでたまたま契約車に乗っていて(運転、同乗いずれも含む)事故にあった場合にも弁護士特約を利用することができます。

さらに、被保険者と別居していても契約車を所有していれば、その所有者にも弁護士特約は適用されます。

以上のように、別居の親族であってもかなり広い範囲に適用されます。

【事例】家族が加入している弁護士特約が適用されるケース

家族の弁護士特約が適用されるケース

女性アイコン
実家に帰省中に親の車で事故に…
学生(20代)/ 女性
  • 事故形態:車対車
  • 症状:むちうち、骨折
  • 弁護士特約:なし
  • 状況:実家に帰省中、親の車を借りて買い物に行ったときに、信号待ちでうしろの車に追突されました。

この場合、家族の弁護士特約は使える?

このようなケースでは、加入している自動車保険(任意保険)が適用されて、弁護士特約が付いていれば、それを利用することができます。

もともと、こちらにまったく過失がない形での事故(信号待ちをしているときに追突されるなどの、いわゆるもらい事故)では自動車保険を利用することはできません。(弁護士法第72条に抵触)

自動車保険(任意保険)本体はあくまで交通事故において加害者となった場合に備えるものであるため、過失がまったくない事故当事者は、自動車保険が適用されません(保険会社が示談交渉をすることはできない)。

しかし、このような場合にも弁護士特約を付加していれば、過失のない一方的な被害者も、弁護士へ依頼することができます。

また、この弁護士特約は、被保険者(及びその一定範囲の親族)が交通事故によって受けた損害の賠償を行う際に適用されるものです。

そのため、車に乗っていないときに自動車事故にあった場合、例えば、青信号の横断歩道を徒歩や自転車で横断していたら、信号無視の車に衝突されたケースなどにも適用があります。

車対車の事故だけでなくとも、交通事故において被害を受けた場合には利用できるということです。

弁護士特約が使えない事故のケースや条件

交通事故の状況等によっては、弁護士特約が利用できない場合があります。

各保険会社によって多少異なりますが、一般的に弁護士特約が利用できないケースが以下の通りです。

1.事故当時に弁護士特約に加入していなかった場合
2.無免許運転、酒気帯び運転、麻薬等の使用等の運転による事故
3.事業用自動車を運転している場合に発生した事故
4.地震、台風、津波などによる事故
5.自分自身が事故の加害者の場合
6.闘争行為、自殺行為または犯罪行為によって発生した事故
7.同居の親族や配偶者などへの損害賠償請求 等
8.その他故意またはきわめて重大な過失がある場合

これら以外にも、保険会社によって保険金が支払われないケースや条件が細かく定められているので、不安な場合はご自身の加入している保険約款で契約内容を確認することをおすすめします。

弁護⼠特約がある⾃動⾞保険・⾃動⾞共済(一例)
⽇本興亜
チューリッヒ
そんぽ 24(そんぽ24損害保険)
東京海上⽇動
⽇新⽕災海上
富⼠⽕災
三井住友海上
三井ダイレクト損保
⼤同⽕災
共栄⽕災
あいおいニッセイ同和損保
ソニー損保
アクサダイレクト(アクサ損害保険)
アメリカンホームダイレクト(アメリカンホーム保険)
イーデザイン損保
エース保険
おとなの⾃動⾞保険(セゾン⾃動⾞⽕災)
損保ジャパン
AIU 保険
マイカー共済(全労済)

家族の弁護士特約を利用するデメリットはない

家族の弁護士特約を利用する場合に気になるのが、それを利用することによって何かデメリットが生じないかという点です。

よく家族の弁護士特約を利用することへの懸念としてあがるのは、以下の2つです。

  • 翌年の保険料が上がるのではないか
  • 保険の等級が下がるのではないか
自分が付けている弁護士特約を使うなら、等級が下がるのもやむを得ないと納得することはできますが、家族とはいえ、他人の特約を使うとなるとやはり気になります。
実際には弁護士特約の利用によって保険の等級が下がることはありませんし、翌年の保険料も上がりません。

弁護士特約だけを利用する場合には、ノーカウント事故として等級や翌年の保険料には影響しないのです。

家族の弁護士特約を利用することによるデメリットはないといえるでしょう。

弁護士特約の費用は自動車保険によっても異なりますが、特約の保険料自体は年間1,500円~3,000円ほどが多く、メリットを考えるとさほど高額ではないので、つけることをおすすめします。

家族の弁護士特約の利用で最初にすべきことまとめ

では、実際弁護士特約を使って弁護士に依頼するには、まず何をしたらいいのでしょうか?
利用するにあたっては、次の2つの手順があります。

弁護士特約を使うときの手順
1. 交通事故案件に強い弁護士を探す
2. 保険会社に弁護士特約利用の同意を得る
3. 弁護士特約を使うことを弁護士に伝えて依頼する

1.自分で交通事故案件に強い弁護士を探す

依頼するなら交通事故専門の弁護士事務所

弁護士を探す方法は、インターネットでの検索、弁護士会や行政の開催している法律相談窓口への申し込みなどの方法があります。

その際に、弁護士事務所のホームページなどで「交通事故専門」や「交通事故を得意としている」等の記載がある事務所を選びましょう

弁護士にもそれぞれ専門分野があります。交通事故に力を入れている事務所は、弁護士特約についても良心的に説明してくれるところが多いです。

交通事故に強い弁護士の選び方をもっと詳しく知りたい方はこちら

2.保険会社に弁護士特約利用の同意を得る

依頼する弁護士が決まったら、必ず自分の加入している保険会社に連絡をし、同意(承認)を得ましょう。

弁護士特約を使うことで、保険会社は最大300万円まで補償しなくてはならないため、弁護士特約の利用の同意に消極的な場合もあるようです。

弁護士特約を利用させないような誘導をされても、きちんと意思を伝えることが重要です。

もし、保険会社が正当な理由がないのにどうしても弁護士特約の利用に同意しないようであれば、依頼をする予定の弁護士から保険会社に連絡をしてもらうとよいでしょう。

3.弁護士特約を使うことを弁護士に伝えて依頼する

保険会社の承認がとれた場合、示談を依頼する弁護士に、家族の弁護士特約を利用する旨を伝えます。

現在、全国ほとんどの弁護士事務所で弁護士特約の利用に対応しているので、心配はいらないでしょう。

家族の弁護士特約│よくあるQ&A

Q. 訴訟まで考えてなくても家族の弁護士特約を利用していいの?

交通事故で弁護士を利用する=「訴訟を提起すること(裁判をすること)」を想像する方が多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。

賠償額が適正かどうかの相談にのってもらえたり、賠償請求の交渉を依頼できたり、弁護士は交通事故のあらゆる場面で力強い味方になってくれます。

そのため、弁護士特約では、弁護士に損害賠償請求訴訟を依頼する場合の費用に限らず、法律相談をする場合の相談料、相手方との賠償に関する交渉を依頼する場合の費用もカバーしています。

そのため、訴訟を起こすまでは考えていない場合でも、弁護士特約有効に使って費用を抑えることができます。

ただし、弁護士特約では保険金の限度額が以下のように設定されています。

・法律相談料…1名10万円まで
弁護士、司法書士、行政書士への法律相談料と書類作成費用を含む
・弁護士費用…最大300万円まで

一般的には法律相談料は10万円まで、訴訟・交渉などに関する弁護士費用は300万円までとされています。

ただし、現在は法律相談を無料で行っている事務所も増えてきていますので、事前に確認しましょう。

交通事故でかかる弁護士費用について詳しく知りたい方におすすめの記事はこちら

Q. 弁護士特約が重複した場合、むだになる?

複数の自動車保険に弁護士特約をそれぞれ付加しても、多くの場合には保険料のむだになってしまいます。

同居している家族がみんな車を持っていて、それぞれが加入する自動車保険(任意保険)に弁護士特約を付けていても、同居の親族の事故は弁護士特約が1つあればカバーすることができます。つまり、それ以外の弁護士特約は利用の機会がないことになります。

したがって、複数の車を持っている家族は、保険料のムダを避けるために、互いに自動車保険の補償内容を確認しておくのがよいでしょう。

大きな事故の場合には、特約の重複が役立つ?

しかし、実は弁護士特約の重複が役に立つケースもあります。

特約の限度額である300万を超える費用がかかってしまう場合(かなり大きな事故の場合など)には、2つ目以降の特約で超過分をカバーすることができます。

ただし、弁護士費用と裁判所にかかる費用が300万円を超えるケースは、さほど多くはありません。

また、解決後の成功報酬分については、相手方から受領した賠償金から支出することもできるので、あえて弁護士特約を重複して付加する必要もないでしょう。

まとめ:弁護士特約を使って弁護士依頼するなら天音法律事務所

最後に、弁護士特約を使うメリットをおさらいしておきましょう。
    弁護士特約を使うメリット

  • 面倒なやりとりは弁護士が全て代行するのでスムーズに示談を締結できる
  • 慰謝料を大幅に増額できる

せっかく費用が負担されても、弁護士選びで失敗してしまうと納得のいく示談になりません。

特に初めて事故にあって不安を抱えている方におすすめな弁護士事務所の特徴は、下記の通りです。

    おすすめの弁護士事務所の特徴

  • 無料相談を受け付けている
  • 丁寧に対応してくれる中小の弁護士事務所
  • 交通事故に強い弁護士事務所

当サイトおすすめの天音法律事務所では、過失割合の修正に強く、電話やメールでの相談は何度でも無料で行えます。着手金も無料です。

有名な大手の事務所ではありませんが、その代わり交通事故専門の弁護士が親身になってきめ細やかな対応をすることを大切にしている事務所です。

自分の納得できる弁護士に示談を依頼して、後悔のない示談にしましょう。

天音法律事務所なら弁護士に依頼する際に弁護士特約を使えます

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