2019.1.17 更新
交通事故で弁護士に依頼するベストタイミングは?失敗しない相談方法
交通事故の被害者が弁護士に依頼するタイミングは、基本的に事故直後から早いほうが良いです。
なぜなら早い段階から弁護士に依頼した方が早くから弁護士に示談をサポートしてもらえるので、依頼するのが遅くなってしまうと損だからです。
また、早くから依頼しても弁護士費用は変わりません。
「すぐに弁護士に依頼するのは不安…」という人も、まずは無料相談をしてみることをおすすめします。
この記事では弁護士への依頼とタイミングに関することを全て解説します。
- 事故の状況別で弁護士に依頼するベストタイミングがわかる
- 弁護士に依頼したタイミング別のメリットがわかる
- 弁護士に依頼するときにまずやらなければいけないことがわかる
- 交通事故に強い弁護士の選び方がわかる
目次
交通事故で弁護士に依頼するベストなタイミングを時期別に解説
弁護士に依頼するなら、早い段階から弁護士に依頼したほうが良いでしょう。
なぜなら早い段階から弁護士に依頼した方が、示談をサポートしてもらえることが増えるからです。
ここでは示談交渉の時期別に弁護士に依頼するタイミングを以下の順番で解説していきます。
事故直後 → 通院期間中 → 症状固定後 → 後遺障害認定後
事故直後から入院中
早い段階から弁護士に依頼すると、示談交渉で弁護士にサポートしてもらえるので、示談交渉を有利に進めることができ、結果的に受け取れる慰謝料の額が大きくなります。
治療期間中から弁護士に相談しておけば、医師に書いてもらうと有利になる書類を用意することがスムーズになります。
治療を受ける際には、毎回症状を一貫して余すところなく医師に伝え、カルテに記載してもらいましょう。
カルテに記載されることにより、治療終了後の後遺障害認定に有利な証拠として残すことができます。
後遺障害診断書についても、弁護士が医師と協議し修正等を依頼することで、適切な後遺障害認定につながります。
保険会社は、裁判所で認められる基準よりも低い金額しか提示しません。
治療中に早いタイミングで弁護士に相談すると適正な金額の損害賠償の取得できます。
【ポイント1】弁護士費用特約に加入している場合
弁護士費用特約に加入している方は、出来るだけ早い段階で依頼してしまいましょう。
弁護士費用特約に加入している方は、保険会社が300万円まで弁護士費用を負担してくれるので、自己負担は0で済むことがほとんどです。
弁護士費用特約を使用できるのであれば、早い段階から弁護士に依頼してしまいましょう。
【ポイント2】死亡などの大事故の場合
死亡事故の場合は、事故直後から損害賠償金についての示談交渉が始まります。
交通事故でご家族や知人を亡くされた場合、弁護士に依頼など考える余裕はないかもしれません。
しかし、一度示談が成立してしまうと不当な金額であっても変更は難しいので、弁護士に依頼して交渉してもらうことをおすすめします。
通院期間中
弁護士に依頼することで通院頻度のことなど、示談交渉に有利にはたらく弁護士のアドバイスを、最初の段階から受けることが出来ます。
例えば
- 慰謝料の額は通院頻度によっても変わるので重傷な場合は週2~3回は通院するようにしましょう。
- 整骨院での治療は保険会社が負担を拒む可能性があるので整形外科に通いましょう。
などの通院に関するアドバイスを最初から受けることが出来ます。
弁護士は、交通事故の示談の専門知識を多く持つので、依頼することで示談交渉に有利なアドバイスを受けられるでしょう。
通院期間中に早いタイミングで弁護士に相談すると適正な金額の損害賠償の取得できます。
後遺障害が残るほど重傷でない場合は示談金が少なく、弁護士費用が示談金を上回ってしまう(以降費用倒れ、と表記)可能性があるからです。
示談金がどのくらいの額になるかわからない段階で依頼してしまうと、費用倒れのリスクがあります。
自分の請求できる示談金がどのくらいになるかわからない時は、弁護士に無料相談で見積もりをしてもらうほうがいいでしょう。
症状固定後
治療が終了し、症状固定が終わったら次は後遺障害等級認定の手続きをサポートしてもらうことができます。
後遺障害等級の認定を受けるための手続きは非常に煩雑なので自分自身で行うのはかなり難しいです。
このような後遺障害の書類の手続きも弁護士に依頼していれば専門的な知識からのアドバイスを得ることができ、後遺障害等級を受けれられる確率が上がります。
後遺障害等級認定後
弁護士に依頼することで、慰謝料の増額ができます。
慰謝料がなぜ増額するのか、ということについてはこの次の「交通事故で弁護士に依頼するメリットを解説」で解説していきます。
そのため、示談の条件を良くするラストチャンスと言えます。
交通事故で弁護士に依頼するメリットを解説
交通事故で弁護士に依頼すれば得ることのできるメリットは以下の2つです。
- 保険会社とのわずらわしい交渉をサポートしてもらえる
- もらえる賠償金が高額になる
では詳しく見ていきましょう。
保険会社との煩わしい交渉をサポートしてもらえる
保険会社の示談交渉を対応してもらう事で被害者のストレスは大きく軽減されます。
保険会社の担当者となる人は示談交渉をたくさん経験してきており、示談のプロなのでこちらの思うようにいくことはなかなかないでしょう。
そのため、こちらも示談のプロである弁護士を立てる方が圧倒的に有利になります。
もらえる賠償額が増額する
損害賠償額の計算には、自賠責基準・任意保険会社基準・裁判基準(弁護士基準)があり、この順に金額は大きくなります。

自賠責基準 | 交通事故にあった際に法で決められた最低限の補償をしてくれる基準 |
任意保険基準 | 加入している各自動車保険会社によって計算される基準。自賠責基準よりも少し高い補償を受けることができる |
弁護士基準(裁判基準) | 弁護士が用いる基準で、任意保険基準との金額の差は2倍以上。この弁護士基準で計算した慰謝料が最も高額 |
自賠責基準
自賠責保険とは、自動車や原動機付自転車を買った時に強制的に加入しなければならない保険です。
自賠責保険でもらえる賠償額は3つの中でもっとも少なく、本当に最低限の補償しか受け取れません。
よほど何か理由かない限り自賠責保険の慰謝料を受け取るのは避けたほうがいいでしょう。
任意保険会社基準
任意保険基準とは、それぞれの保険会社ごとに設定されている支払い基準です。
自賠責基準より少し高くなりますが、弁護士基準(裁判基準)と比べるとかなり低い金額になります。
弁護士基準(裁判基準)
弁護士基準(裁判基準)とは弁護士が示談交渉をする場合や裁判をする際に使われる基準のことで、3つの計算基準の中で、もっとも高額になります。
交通事故で慰謝料請求する際は、弁護士基準で算出した慰謝料を受け取りましょう。
そのために、示談交渉の手続きを全て弁護士に任せる事が大切です。
弁護士に依頼しないとどうなる?自分で示談交渉はとても不利
保険会社との交渉をご自身で行う場合の難点は大まかにこの4つです。
弁護士なしでの交渉の難点
- 保険会社が負担するべき補償を打ち切られる
- もらえる賠償金の金額が少ない
- 交渉が不利になってしまう
- 交渉に時間を取られ治療に専念できない
事故状況やケガの内容にもよりますが、保険会社負担での治療の打ち切りや休業損害の支払いを拒まれる場合がよくあります。
また、ご自身で保険会社と交渉することはストレスも大きく、弁護士が入っていないことで、通常認められるべき金額の賠償金が得られません。
弁護士に依頼しない場合、保険会社は支払いを打ち切ったり、少ない額の賠償金しか支払わない場合が多いのが現実です。
弁護士に依頼すれば、これらの難点がすべて解消されるので、保険会社との煩わしい交渉を任せられて、得られる賠償金も高額になります。
弁護士費用を負担したとしても、弁護士に依頼するメリットは大きいです。
では、ここからは実際に依頼するときの注意点をご説明します。
【保存版】弁護士の選び方から費用まで詳しく解説
どの弁護士がいいかも分からないし、費用も高そう…
弁護士に依頼するときに気になる不安を一緒に解消していきましょう。
弁護士費用は高い?費用の内訳と支払方法
弁護士費用は、法律相談料・着手金・成功報酬に大別されます。
法律相談料 | 法律相談を行った時 |
着手金 | 正式に事件処理を依頼する時 |
成功報酬 | 事件処理が終了した時 |
なお、事件処理を依頼した後は、別途法律相談料は発生しないことが一般的です。
交通事故の弁護士費用の相場と費用を抑えるための2つのポイントはこちら
弁護士特約を使えば弁護士依頼の費用負担を減らせる
加入している自動車保険で弁護士費用特約に入っている場合には、依頼者が弁護士に費用を支払う必要はありません。
弁護士費用特約に入っていない場合は、ご自身で費用を支払うことになります。
ご自身で弁護士費用を払う場合でも、ケガが重傷の方は、弁護士に依頼することで受け取れる慰謝料の額も大きくなります。
そのため、費用面を合わせて考えても弁護士に依頼するのがよいでしょう。
弁護士特約については「被害者が知らないと損する弁護士特約の正しい使い方」でさらに詳しく説明していますので、ご一緒に参照していただくと良いと思います。
その場合は、よく説明を受け、納得したうえで、報酬契約書を作成してもらうことが必要です。
どんな弁護士を選べばいいの?
弁護士に依頼しようとしても、たくさんある弁護士事務所からどんな弁護士に依頼すればいいか迷ってしまいます。
医学知識や後遺障害等級認定に詳しく、交通事故案件に実績のある弁護士を探しましょう。
適正な後遺障害等級の認定をえるためには、弁護士自身が、ある程度の医学的知識を有していることが望ましいといえます。
また、後遺障害等級の認定方法には、関節の主要運動の可動域制限などを考慮して、後遺障害等級を認定することもので後遺障害等級認定に精通しているとさらに良いでしょう。
医学的知識や後遺障害等級認定手続に精通していることは最低条件です。
- ・交通事故案件に実績がある
- ・医学的な知識がある
- ・後遺障害等級認定に詳しい
弁護士にも得意不得意があるので、依頼する場合は交通事故に関わらずその道に詳しい弁護士に依頼するのが大切です。
どんな弁護士紹介ページでもその弁護士事務所の強みを見ていただくと比較しやすいと思います。
交通事故で依頼すると後悔する弁護士3つの特徴|体験談も掲載はこちら
自分に合った弁護士を選ぶには?
交通事故被害に遭ってから解決するまで、最短1ヶ月、最長1年以上かかることになります。
弁護士とは長い付き合いになりますので、フィーリングが合うことが大切です。
自分の話をよく聞いてくれるか、専門的なことをわかりやすく説明してくれるか、今後の見通しについて具体的に説明してくれるかなどを判断することが大事です。
弁護士が交通事故被害についてどれだけの知識経験を有しているかを確認するためには、疑問に思っていることを何でも質問するといいでしょう。
費用についてもしっかり説明を受け、報酬の支払い時に思わぬトラブルにならないようにしましょう。
分からないことはなんでも質問する
治療期間と慰謝料との関係、後遺障害等級認定手続の内容などを質問することで、その弁護士がどの程度の知識・経験を有しているのかをある程度確認することができます。
また、細かいことでも、いろいろと質問することで、その弁護士が丁寧にわかりやすく説明してくれるかを判断することができます。
重度の後遺症害が残った場合は、損害賠償額も高額となりますので、弁護士の知識・経験で大きな差が生じることがあります。
そのような案件では、今までの交通事故被害の取り扱い実績を聞くことをお勧めします。
複数の弁護士に相談することもできる
一人の弁護士に相談して、その弁護士に必ず依頼しなくても大丈夫です。
各弁護士会で交通事故無料相談を実施していますし、交通事故法律相談無料と宣伝している法律事務所も多くあります。
長い付き合いになるので、複数の弁護士に相談し、納得のいく弁護士に依頼することをお勧めします。
当サイトでご紹介している天音総合法律事務所では、上記の項目をすべてクリアしているのでとてもおすすめです。
弁護士相談時に用意する資料は?
さて、いよいよ弁護士に依頼することが決定し、担当の弁護士に会うことになった時、どんな書類を持参すればいいのでしょうか??
弁護士に相談する際に必要な書類
- 自動車保険の保険証書
- 事故証明書
- 所得証明書(休業しなければならない場合)
- 保険会社提示の示談案
自動車保険の保険証
弁護士に相談する際には、ご自身が加入されている自動車保険の保険証書をお持ちください。
弁護士費用特約の有無や、人身傷害補償保険特約の有無を確認する必要があります。
弁護士費用特約に加入していれば、弁護士費用は保険会社が支払うことになりますので、自己負担0円で相談・依頼が可能です。
保険会社定時の示談書
保険会社から示談の提案があったのちに、相談する際にはかならずご用意ください。
保険会社の示談案が出ていれば、それが適正に計算されているか、争点は何かが判明し、スムーズに事件処理を進めていくことができます。
事故証明書
事故の詳しい状況が記載された証明書です、自動車安全運転センターで発行してもらえます。
給料明細・所得証明書
事故により休業している場合には、事故前の収入がわかる資料(給与明細、所得証明など)も必要となります。
これらは依頼後に、弁護士が資料を取り寄せることも可能です。
とりあえず手元にあるものだけ用意して、まずは相談をすることをお勧めします。
- 弁護士への依頼は基本的には早ければ早いほどメリットが大きい
- 重傷の方や弁護士特約に加入している方は費用面でも心配ないのですぐに弁護士に依頼すべき
- 保険会社はプロなのでご自身での示談交渉は不利になってしまうことが多い
- 交通事故示談や後遺障害の等級認定に強い実績のある弁護士がおすすめ
交通事故の無料相談はこちら
天音総合法律事務所
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ご相談の前に
以下の件についてはご相談やご依頼をお断りさせて頂いております。
- 事故の加害者側
- 物損事故(お怪我のない方)
- 自損事故
- 他事務所依頼中
- 事故と関係ないご質問、ご依頼
