2017.9.29 更新

【交通事故の被害者必読】弁護士による後遺障害認定の申請期間と流れ

後遺障害認定の流れ

交通事故が発生し、不幸にも被害者の方に後遺障害が遺ってしまった場合には、その後遺障害に応じた慰謝料の支払いの請求を行っていくことになります。
その際、重要になってくるのが自賠責保険における後遺障害等級の認定です。
一度この認定がされてしまうと、これと異なる等級をベースとした慰謝料の請求が中々難しくなってしまいます。
実際に後遺障害等級の認定を申請する際には、①被害者請求、と呼ばれる方法と②事前認定、と呼ばれる方法の2種類が存在しています。その違いを一言で言ってしまえば、①の被害者請求については、書類の準備、実際の申請といった手続きを被害者の方ご本人が行う方法、②事前認定については、これらの手続きを相手方の保険会社に任せる方法、ということになります。楽なのは②の方法、ということになりますが、被害者の方が納得できるのは①の方法、ということになるのではないでしょうか。
この①被害者請求を行う際に、弁護士が付くと、本来的には被害者の方ご本人が作成しなければならない書類の作成や、診断書の際の適切な文言の書き方など、被害者の方の実際の被害に沿った内容の後遺障害等級が認定されやすい書類の作成を行うことができます。当然、その分の被害者の方ご本人の負担も減ることになります。
こういった書類作成を経て、最終的に自賠責保険に申請を行い、後遺障害等級が認定される、というのが後遺障害等級認定までの一連の流れ、ということになります。

認定までに要する期間と内訳

後遺障害等級認定は、あくまで被害者の方の症状固定がなされてから行われることになります。そして、被害者の方の傷病が、症状固定に至ったか否かは医師による専門的な判断です。
もっとも、この症状固定に際しての診断書の書き方(記載方法)等は弁護士が受任することにより、認められやすいもの、被害者の方の納得の得られるものを準備することが可能です。
あくまで一般論にはなりますが、症状固定までは当該交通事故の発生から半年程度かかる、と言われています。その上で、後遺障害等級認定の申請の準備を行うことになります。弁護士に依頼する場合、この煩雑な手続きを任せることができる上、この期間を短縮することができます。事案によってその期間に変化は生じますので、一概にその期間の目安は述べることはできませんが、手間・時間共に負担を減らすことができるのは確実です。
申請後およそ一か月、長くても三か月程度で後遺障害等級の認定が下りることになります。症状固定までの期間、申請後の期間については弁護士によって短縮することはできませんが、その準備については弁護士が力を発揮することになるでしょう。

自分で準備しておくことは?

後遺障害等級の認定に限ったことではありませんが、弁護士に交通事故で相談に行かれる際、あるいは委任される際には、実際の交通事故の態様、そして被害の状況を的確に把握することが重要になります。
そうすることで、どういった類型の交通事故なのか、を把握し、その基本的な過失割合を把握することが可能になりますし、妥当な請求金額も把握することが可能です。
そのため、まずは、交通事故がどのようにしておきたのか、しっかりと説明できるようにしておいてください。場合によっては(被害者の方にとってはつらいことではあると思いますが)絵等で示せるように記憶を喚起しておくと良いかもしれません。
また、損害、特に後遺障害については、どのような症状を現在患っているのか、医師に対してどういった症状を訴えているのかをしっかりと説明してください。また、症状についての資料、例えばレントゲン写真等も準備しておくとよいでしょう。後述するように、加害者側の保険会社は早め早めの症状固定と診断書の交付を求めてきます。それに対抗するには、的確に被害者の方の症状を把握し、説明できるようにしておく必要があるのです。

弁護士費用はどうなる?

交通事故における後遺障害等級認定手続きを弁護士に委任するとその費用が発生します。もっとも、弁護士費用は現在は自由化されているため一概に●●万円が相場です、ということはできません。
法律事務所のホームページにおおよその目安や報酬基準が載っている場合もありますので、これらを参考にすることになるでしょう。
多くの法律事務所の場合、弁護士に依頼した時点で発生する着手金と、損害賠償が取れたことによって発生する報酬金(基本的に、この金額は最終的に得ることのできた金額に対する割合によって決まることになります。)がかかってくることになります。
法律事務所によっては、後遺障害等級の申請について着手金が発生する事務所とその後の慰謝料請求までセットにしてお金がかかる場合の二通りが考えられます。その辺りも確認すると良いでしょう。
また、被害者の方が任意保険としての自動車保険に加入されている場合には、弁護士費用特約が付いているかを確認する必要があります。これに加入しているのであれば、弁護士費用についてはあまり心配する必要がない、ということになります(基本的に300万円程度までは保険で補えることになります。)。ただし、使用条件がある場合がありますので、保険会社、依頼しようとしている弁護士に弁護士費用特約が使えるかどうかを確認しておきましょう。これに加入していない場合には、請求金額と弁護士費用を考えて、費用倒れにならないように計算して依頼することが必要になります。

弁護士に依頼するメリット

後遺障害等級において何よりも大きな影響を及ぼすのは症状固定時に医師が出すことになる、診断書です。この診断書の内容次第で後遺障害等級が変わってきてしまうことになります。
交通事故の後遺障害は骨折などのように見た目からして明らかなものもあれば、むち打ちなどのように、当該交通事故の発生後、しばらくしてから初めて症状が発生するようなものまで様々です。
特に、後になってから後遺障害が発生するようなものの場合、加害者側保険会社は後から発生して来る後遺症についての賠償を避けるべく、早めに診断書を出すよう促してくることが少なからずあります。
そのような場合に、ご自身の痛みや不安が残っているのにも関わらず、そのタイミングで保険会社の担当者の言う内容で診断書が作成されてしまうと、被害者の方にとっては、よくない結果、つまりは実際の発症している後遺症よりも軽度の後遺障害等級の認定がされてしまう可能性が高い、ということになります。
ここに弁護士がついていれば、加害者側の保険会社の担当者に対して、被害者の方の実際の症状を的確に伝えることができますし、診断書を出す医師に対しても、後遺障害等級の認定で有利になるような、的を得た診断書の作成を依頼することができます。
また、これらの手続を弁護士が代理する、ということは書類作成や加害者との交渉を弁護士が全て請け負うことになりますので、それらについての手間、特に後遺障害を負っている被害者の方にとっては、時間的な負担、肉体的な負担を取り除くことができますし、当該交通事故についての記憶を喚起する回数も減らすことができますので、精神的な負担、という意味でも弁護士が緩和することができる、ということになるでしょう。

弁護士が助けてくれる様々なこと

弁護士に交通事故後早い段階で委任することについては、上記したような後遺障害等級の認定の申請や交渉についてのメリット以外にも、様々なメリットがあります。
一番分かりやすい例は、示談交渉を代理できる、ということでしょう。
示談交渉に際しては、やはり、交通事故の態様(過失割合)、と損害(特に慰謝料)が問題になるケースが多いです。
その際に、どういった要素があれば過失割合については有利に運べるといった事情聴取や、それらの事情を踏まえた過失割合の見通しが裁判を見据え、裁判所がどのような認定を行うかを考えた上で行うことができます。
また、損害についても、どの等級でどのくらいの金額になるのか、保険会社の提示している金額が妥当なのかどうなのか、といったことも裁判でどのような認定をされるかを踏まえた上で行うことができます。
簡単に言ってしまえば、その場面場面において、どういった解決法であればベストの解決法なのか、というのをアドバイスすることが可能ですし、そうするとこと訴訟提起前に和解することができれば、解決までの期間を短くすることも可能になります。

被害者請求の利点とは?

事前認定と被害者請求については、場合によっては全く同じ判断・認定なることが十分あり得る、ということはまずは認識しておく必要があります。
その上で、被害者請求を弁護士に依頼することによる被害者側のメリットとしては、何よりも被害者の方の納得が得られる、ということになるでしょう。事前認定は、やはり、加害者側の保険会社の担当者の方が中心となって動くことになります。保険会社の担当者の方は、交通事故の知識に関しては確かに豊富ですし、普段交通事故を扱うことのない弁護士に比べれば知識・処理手順等も勝っていることもあるとは思います。しかし、保険会社の担当者はあくまで会社員であることを忘れてはいけません。会社員である以上、求められるのは勤務先の会社の利益の最大化です。そのため、診断書の作成等において、被害者の方の意思・実際の訴えが最優先・・・とまでは言えない場合があります。その結果、望まれた認定になった場合に、不満が残ってしまうのもまた道理でしょう。
これに対して被害者請求を弁護士が代理して行う場合、弁護士は被害者の方の代理人として行動します。つまり、弁護士の最大の目標は依頼者である被害者の方の利益の最大化、ということになります。そして、交通事故についての経験が豊富な弁護士であれば、被害者の方の利益、つまりは被害者の方に有利な後遺障害等級の認定になるよう、活動できます。具体的には申請書類の作成、特に診断書について、医師と連携して作成していくことになるでしょう。このように、弁護士が被害者の方にとっての最善を尽くしたのであれば、被害者の方の納得を得ることができます。また、あくまで可能性の上での話にはなりますが、弁護士が依頼されることによって、後遺障害等級の認定も被害者の方にとって有利な物になる可能性が高くなるといえます。

認定後の弁護士対抗策とは?

上記したものと同趣旨になりますが、弁護士が後遺障害等級の認定に際して取ることができるのは、可能な限り被害者の方にとって、有利な認定になるよう申請書類を準備することになります。
後遺障害が骨折等のようにレントゲンやMRI等ですぐ明らかになるものであれば、弁護士の出番はそれほど多くはありません。そうではないもの、例えば高次機能障害のようなものの場合には、主治医に後遺障害認定のための必要な追加検査を依頼したり、医師面談をして後遺障害診断書の内容の協議や修正依頼をしたり、場合によっては主治医から意見書や照会書を入手したりする準備活動が必要になる場合があり、こういった活動は弁護士が行わないと非常に手間がかかってしまい、被害者の方にとっての負担が非常に大きくなってしまいます。
こういった手続きを弁護士が被害者の方に変わって行うことにより、被害者の方にとって満足のいく後遺障害等級の認定を得ることができることになるのです。

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